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目次
◆棋譜情報・出典
掲載:将棋月報(1939年7月10日発行) P91より。
対局日:不明
先手:星野政市 二段
後手:間宮純一 三段
戦型:居飛車矢倉対間宮式右玉
◆「新発明!入玉狙いの△6三玉型右玉『間宮式右玉戦法』」ハイライトシーン
本局の見どころを紹介!
【第1図は28手目△6三玉まで】
世にも珍しい入玉狙い「△6三玉型右玉」。
この上記 第1図を見たあなたは「△6三銀と上がった所を間違えて△6三玉と誤記してしまったんだな。」と思ったことでしょう。
そんな事はなく、この間宮純一 三段(当時)の棋譜では至極当然の事で△6三玉と上がる手が正解なのです。
これこそが間宮流入玉用オリジナル戦法「間宮式右玉」の布陣の第一歩なのです。
先手の星野政市 二段は、この奇妙な陣形に対して矢倉囲いに組み後手の入玉を正面から受け止めようとしますが…?
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【第2図は44手目△8三銀まで】
ここから棒銀で9筋突破から入玉が狙い。
第1図から16手進んだのが、上記 第2図の局面。
後手は△3一角~△4二角~△5三金型を作り、
さらに△8三銀!(上記 第2図)と上がって
次に△8四銀~△9五歩の棒銀を狙います。
こうして9・8筋を突破し、6三の玉を先手陣へねじ込み入玉するのが本戦法の大きな特徴です。
△4二角の引き角もさりげなく9七・8六・7五地点を睨んでおり、
絶対に先手の左辺を突破するという意思を感じさせます。
そう…。
この上記 第2図こそが入玉狙いの右玉「間宮式右玉」の完成形なのです。
80年以上前の戦法なのにその形と狙いは画期的で、
現代の目で見ても「なんだこれは?」と首をかしげたくなるでしょう。
しかし思った以上に上記 第2図の局面は先手忙しく、
次の△8四銀~△9五歩の攻めに対処する必要があり…。
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【第3図は65手目▲3四銀まで】
先手は▲3四銀から勝負に出た。
そこから21手進み、上記 第3図の局面となりました。
後手は9七地点を攻め、端をあと少しで食い破れそうな形に。
さらに戦いのさなかに△6五歩・△6四金型を作る事に成功し、
後手陣は「間宮久夢流」の要となる6筋位取りの布陣まで完成。
こうなればもう入玉したも同然!と思うでしょうが、
もちろん以下の指し回しを知らなければ
先手の堅城「矢倉囲い」を打ち破る事はできません。
上記 第3図から先手も勝負に出て、反発してくるのですが
間宮久夢流で入玉の要となる「7五地点」を制圧するのはどちらなのでしょうか?
気になる次の一手!
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◆「間宮久夢流」の定跡解説はこちら
当ブログでは入玉戦法「間宮久夢流」の基本的な定跡解説もしています。
本戦法がどういう構想でどの地点を狙って指しているのか?
下記の定跡解説を読むと、その全てが理解できるでしょう。
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◆出題◆
入玉戦法『間宮久夢流』より
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難易度:かんたん
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