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目次
◆棋譜情報・出典
掲載:将棋月報(1942年10月10日発行) P75より。
対局日:不明
先手:落合義夫 三段
後手:間宮純一 四段
戦型:久夢流中住まい型三間飛車
◆「久夢流中住まい型三間飛車」その3『端攻めの受け方』(香落)ハイライトシーン
本局の見どころを紹介!
【第1図は15手目▲5三角まで】
先手があとから角を打ってきた展開。
今回はかなり特殊な出だしで、
なかなか後手が角交換から▲5三角と打ってこなかった将棋。
その場合、後手は馬を打たせる事を諦めて駒組みを進めるかと思いきや…。
ギリギリまで先手に馬を打たせるよう、5三地点に隙を作ったまま待つのが「久夢流」なのだ。
というわけで、先手の落合義夫 三段(当時)は15手目まで我慢したものの
先手陣へようやく▲5三角!(上記 第1図)と馬を作る角を打ちおろした。
後手は△7二金型で、ここから相当まとめづらい形に見えるが…?
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【第2図は34手目△7三桂まで】
久夢流中住まい型三間飛車へ組んだ。
第1図から19手進み、互いの陣形がほぼ完成に近づいた局面が上記 第2図だ。
後手の狙いは、上記 第2図から△6五歩 ▲5七銀 △6四銀から
△8四歩~△8五歩で先手の馬を▲7七馬と動かした後に
△7五歩 ▲同歩 △同銀 ▲7六歩 △6四銀~△7四金~△6三玉!と久夢流の三段玉に組むことだろう。
それを先手は当然封じてくるのだが…。
後手は上記 第2図で△7三桂と跳ねてしまったために、
ある地点が薄くなってしまうのが気になる所だ。
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【第3図は41手目▲9五歩まで】
先手は薄い9筋を攻めてきたが…?
第2図から7手進み、先手が後手の弱点である薄い9筋の端攻めを狙ったのが上記 第3図。
確かに後手は△7三桂と跳ねているため9三地点が薄く、
そこを▲8六馬・▲7七桂の二枚を使って攻められたら
あっさり9筋を破られて後手不利になってしまいそうだが…?
後手の間宮純一 四段は、
ここからいとも簡単に9筋の端攻めを受けながら
あざやかな反撃を見せる。
久夢流の馬作らせ型で案外遭遇する「9筋の端攻め」の受け方は、
本戦法を指す人にとって絶対に知っておくべき順なので
間宮久夢流使い必見の将棋だ。
気になる次の一手!
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◆出題◆
入玉戦法『間宮久夢流』より
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難易度:かんたん
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