【レア棋譜探訪伝】「対ノーマル四間飛車でも入玉!対四間型間宮久夢流」


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◆棋譜情報・出典

掲載:将棋月報(1941年12月10日発行) P77より。
対局日:不明
先手:間宮純一 四段
後手:志澤春吉 四段
戦型:居飛車対四間飛車

 


◆「対ノーマル四間飛車でも入玉!対四間型間宮久夢流」ハイライトシーン

本局の見どころを紹介!

【第1図は10手目△3三角まで】
対ノーマル四間飛車。どう入玉するのか?

この将棋は後手の志澤春吉 四段(当時)が△3四歩~△4四歩と角道を止めて△4二飛と四間飛車に構えました。

対する先手の間宮純一 四段(当時)は、上記 第1図のように▲5七銀左と上がりました。
現代の目で見ると、先手は少し変わった形で少し違和感を覚えます。
だがしかし、間宮久夢斎はここからもっと異端な構想を描くのでした。

それは…対ノーマル四間飛車相手にも入玉を目指す事。

 


 


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【第2図は29手目▲5五歩まで】
5筋位取り…。だが▲4七金型が珍しい形だ。

第1図から19手進んだのが上記 第2図▲5五歩の局面。
後手は△3五歩・△3四銀型の四間飛車に構え、対する先手は▲5五歩から5筋位取りの陣形を作りました。

これは昭和時代に対振り飛車戦でよく採用された形なのですが、先手は一つだけ普通と違う点があります。
それは先手▲4七金型である事です。
この▲4七金型が先手の4筋に厚みを作り、5七の銀と4八の銀を使いやすくし、先手の入玉を実現する要の駒となるのです。

 


 


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【第3図は97手目▲4七玉まで】
難しい終盤戦だが。ようやく久夢流の完成。

上記 第3図は終盤戦の局面。

先手が早期に入玉を狙ってきたため、後手は強引に6筋から動く将棋となりました。
後手の鋭い攻めで7筋・6筋を後手に突破され、
先手は一見どうにもならないように思われましたが…。

相手の攻めに乗じてスルスルと玉を逃げ、
▲4七玉!(上記 第3図)と上がったのが97手目の局面です。

気がつくと先手は4筋に玉を移動し、
さらに▲5六銀・▲4五歩がしっかりと先手玉の上部を守る形になっており、
▲6四銀・▲6三と・▲7三とがいるおかげで、
ここから▲4六玉~▲5五玉の入玉ルートが見えています。

そう、これこそが先手の間宮久夢斎が狙っていた「対ノーマル四間飛車」での入玉なのです。
ここに至るまでの手順と構想は非常に参考になるため、入玉党必見の一局です。

 

気になる次の一手!
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◆本戦法「間宮久夢流」の定跡解説はこちら

当ブログでは入玉戦法「間宮久夢流」の基本的な定跡解説もしています。
本戦法がどういう構想でどの地点を狙って指しているのか?
下記の定跡解説を読むと、その全てが理解できるでしょう。

「間宮久夢流」の定跡解説記事を読む。

◎関連記事 ⇒ 【第2回 誰も知らないマイナー戦法】70年前の幻の入玉戦法!「間宮久夢流」【紹介記事一覧】

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◆本戦法「間宮久夢流」の次の一手問題はこちら

「間宮久夢流」の定跡を次の一手問題形式で実際に指して解く事ができる記事はこちら。


◆出題◆
入玉戦法『間宮久夢流』より
(クリックで間宮久夢流の記事一覧へ移動。)

【第1問は22手目△4二玉まで】
1:▲3七桂 2:▲4五歩

難易度:かんたん

◆この問題へチャレンジする◆


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◎関連記事 ⇒ 【誰も知らないマイナー戦法】将棋 次の一手問題記事一覧Part2:入玉戦法『間宮久夢流』

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