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目次
◆棋譜情報・出典
掲載:将棋月報(1942年10月10日発行) P77より。
対局日:不明
先手:落合義夫 三段
後手:間宮純一 四段
戦型:居飛車早仕掛け
◆「速攻13手目▲4五歩超早仕掛けには?『久夢斎の入玉力』」ハイライトシーン
本局の見どころを紹介!
【第1図は13手目▲4五歩まで】
早すぎる速攻!これにも久夢流は発動する。
入玉戦法「間宮久夢流」を封じるには、組み切る前に速攻を仕掛ける…。
これはある意味当然の考え方で、相手が玉を動かす前に早く動いてしまえば
あの入玉流の間宮久夢斎でも入玉模様にはすることはできないだろう…。
先手の落合義夫 三段はそう考えたのか、なんと13手目で▲4五歩!(上記 第1図)と速攻を決行。
上記 第1図で△同歩は▲3三角成 △同桂 ▲2四歩 △同歩 ▲同飛で先手の2筋突破が確定して先手十分となります。
よって後手の間宮純一 四段(当時)は、ここで別の受けを指すわけですが…。
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【第2図は28手目△同金まで】
△3三金型は一見悪形。だがこれが狙いの形。
第1図から15手進んだのが上記 第2図。
△3三同金(上記 第2図)と悪形にされてしまい、後手陣はまとめづらくなったように見えます。
と、思いきや…。
ここから後手の間宮久夢斎はみるみるうちに陣形をまとめ、
三段玉の入玉用の布陣を作ってしまうのでした。
本局は久夢流を用いた時に相手から速攻を仕掛けられた時に参考になる一局で、
「間宮久夢流」使いにはぜひ見てもらいたい将棋。
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【第3図は54手目△3三玉まで】
気がつけば三段玉の久夢流が完成。
そこから26手進んだ局面が上記 第3図。
先手に馬を作られてしまいましたが、
相手に馬を作らせるのは「久夢流」では当然の感覚。
こうする事で後手は角の打ち込みを心配する事なく、自由に玉を動かす事ができるのですから。
というわけで後手の間宮久夢斎は先手の馬を追う途中に
△3三玉!(上記 第3図)と見慣れた三段玉の「久夢流」へ組みました。
まさかあの速攻相手にも、上記 第3図のような入玉形に持ちこんでしまうとは…。
まさに入玉流の名に恥じぬ構想力なのでした。
と言っても…入玉形の将棋で最も大事なのは序盤の駒組みではなく、
中盤・終盤で相手の手に乗じて自玉をどうやって敵陣に送り込むか?
その具体的な方法なのですが…。
気になる次の一手!
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◆「間宮久夢流」の定跡解説はこちら
当ブログでは入玉戦法「間宮久夢流」の基本的な定跡解説もしています。
本戦法がどういう構想でどの地点を狙って指しているのか?
下記の定跡解説を読むと、その全てが理解できるでしょう。
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◆出題◆
入玉戦法『間宮久夢流』より
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難易度:かんたん
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