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前「久夢流家元の馬作らせ型:対振り飛車編2:『間宮流△3四玉型空中楼閣囲い』」へ移動。>
目次
◆棋譜情報・出典
掲載:将棋月報(1941年3月10日発行) P89~90より。
対局日:不明
下手:山本正人 二段
上手:間宮純一 三段
戦型:間宮久夢流(定跡解説記事はこちら。)
◆「久夢流家元の馬作らせ型:対居飛車編4」『△3二玉型斜め棒金』ハイライトシーン
本局の見どころを紹介!
【第1図は18手目△3二玉まで】
もう一つの久夢流。玉を囲って仕掛ける型。
上記 第1図は初手▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △5四歩 ▲2二角成 △同銀 ▲2五歩 △3三銀!に
▲5三角から間宮久夢流の馬作らせ型へ誘導した将棋だ。
後手の間宮純一 三段(当時)は王様を△3二玉と囲っており、
いつもの三段玉ではないためか様相が違って見える。
しかしこの△3二玉型久夢流も非常に有力で、
間宮氏は馬作り型ではかなりこの形を採用していることから
かなり自信のある形なのだと伺える。
今回は入玉狙いの久夢流ではないが、
馬を作らせた形で普通に玉を囲って仕掛けて勝つタイプの形を採用してみたい方へ
オススメしたい作戦だ。
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【第2図は28手目△4五歩まで】
さらに棒金で下手の玉頭を攻める。
第1図から10手進み、後手の間宮久夢斎は△6四金!(上記 第2図)と斜め棒金に出た局面。
ここから後手は△7五歩と棒金で仕掛けていく方針だ。
この形、後手は持駒に角があるため△4四角・△6四角や
先手陣に隙があれば△3九角と打つ狙いもあるため
先手は駒組みに制約が多く、後手が仕掛けやすい将棋になりやすいのが特徴。
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【第3図は62手目△5四飛まで】
本局は入玉は後回しにし、仕掛けて勝つ将棋に。
戦いが始まり、後手が△8二角という巧みな角打ちを放ち
銀を手にして先手の飛車を端へ追い込んだ後手が有利な形勢となったのが上記 第3図。
このようにいきなり入玉を狙うわけではないが、
棒金と5三の銀を△4四銀と使って積極的な攻めを狙う将棋となる。
間宮久夢流とは、入玉を狙うだけでなく
しっかり玉を囲って普通に優位を築く事もできる
多彩な姿を持つ総合戦法なのだ。
対する先手の山本正人 二段は
6筋に金二枚で厚みを作り、後手の攻めを受け止めようとするが…?
気になる次の一手!
本局の全容はこちら!↓
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◆本戦法「間宮久夢流」の定跡解説はこちら
当ブログでは入玉戦法「間宮久夢流」の基本的な定跡解説もしています。
本戦法がどういう構想でどの地点を狙って指しているのか?
下記の定跡解説を読むと、その全てが理解できるでしょう。
◆本戦法「間宮久夢流」の次の一手問題はこちら
「間宮久夢流」の定跡を次の一手問題形式で実際に指して解く事ができる記事はこちら。
◆出題◆
入玉戦法『間宮久夢流』より
(クリックで間宮久夢流の記事一覧へ移動。)
難易度:かんたん
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