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目次
◆棋譜情報・出典
掲載:将棋月報(1941年6月10日発行) P83より。
対局日:不明
先手:間宮純一 三段
後手:下山久雄 三段
戦型:間宮久夢流(定跡解説記事はこちら。)
◆「久夢流家元の馬作らせ型:対居飛車編2」ハイライトシーン
本局の見どころを紹介!
【第1図は8手目△2四角成まで】
前回も紹介した馬作らせ型の実戦。
本局は前回紹介した「間宮久夢流 馬作り型」の実戦。
初手▲5六歩~▲7六歩の出だしから、後手に馬を作らせるのは久夢流にとっては織り込み済みの展開です。
ここから後手が振り飛車になっても居飛車になっても入玉を狙えるという画期的な作戦ですが、
今回は後手が居飛車で構え、先手の位取りに対抗してくる例を紹介します。
この馬作られ型は久夢流使いにとっては一番遭遇する将棋なので、
少しでも多く本家の棋譜を並べ、その指し回しと入玉感覚を体得してください。
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【第2図は21手目▲6五歩まで】
6筋の位取り拒否への対抗策。
先手が6筋の位を取ろうとした瞬間、
後手の下山久雄 三段(当時)は△6四歩と位取りを拒否してきました。
これで後手は先手の入玉を阻止できたように見えましたが、
なんと先手の間宮純一 三段(当時)は▲6五歩!(上記 第2図)と
6筋の歩を突いて意地でも6筋の奪還を狙ってきました。
先手の狙いは△同歩 ▲同銀から次に▲6四歩と打ち、
以下▲6六銀~▲5八飛~▲7七桂~▲5四歩として5筋から盛り上がっての入玉です。
当然後手はそれを許すわけがなく、ここから反撃に出るわけですが
これより先は完全な力戦形で、先手の間宮久夢斎にしかわからない異世界が待ち受けており…。
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【第3図は42手目△同馬まで】
後手陣の弱点を突きつつ入玉を狙う手は?
第2図から21手進んだのが、上記 第3図です。
先手は角を手放しながらも、なんとか7筋と6筋を制圧する事ができました。
ですが▲6五角・▲7五銀・▲6六銀・▲7七金の形は、
実戦ではまず間宮久夢斎しか見る事のない謎の駒並びとなっております。
しかしこの形こそ、先手が狙っていた形で
なんと既に後手陣はある地点を狙われると苦しい展開となっているのです。
先手の▲6五角・▲7五銀型を生かした、後手陣の弱点を突きつつ入玉を狙う一手とは!?
気になる次の一手!
本局の全容はこちら!↓
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この記事で紹介した棋譜を動かして再生できます。
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◆本戦法「間宮久夢流」の定跡解説はこちら
当ブログでは入玉戦法「間宮久夢流」の基本的な定跡解説もしています。
本戦法がどういう構想でどの地点を狙って指しているのか?
下記の定跡解説を読むと、その全てが理解できるでしょう。
◆本戦法「間宮久夢流」の次の一手問題はこちら
「間宮久夢流」の定跡を次の一手問題形式で実際に指して解く事ができる記事はこちら。
◆出題◆
入玉戦法『間宮久夢流』より
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難易度:かんたん
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