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目次
◆棋譜情報・出典
掲載:将棋月報(1939年11月10日発行) P82~83より。
対局日:不明
先手:間宮純一 三段
後手:藤川義雄 三段
戦型:間宮久夢流(定跡解説記事はこちら。)
◆「久夢流家元の馬作らせ型:対振り飛車編」ハイライトシーン
本局の見どころを紹介!
【第1図は6手目△5七角まで】
なんと6手目に馬作りが確定したが…?
初手から▲5六歩 △3四歩 ▲7六歩 △8八角成 ▲同銀 △5七角(上記 第1図)と進んだ局面。
これは古来から後手にだけ馬を作らせるため、先手不満と言われている定跡だが…。
だが先手の間宮純一 三段(当時)の感覚からすると、きっと「入玉が狙える先手良し」と考えている局面なのだろう。
そう。これこそが初手▲5六歩から始まる「間宮久夢流 馬作らせ型」なのである。
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【第2図は20手目△2二飛まで】
後手の藤川三段は向飛車に振った。
そこから14手進んだのが上記 第2図の局面。
後手の藤川義雄 三段(当時)は△2二飛(上記 第2図)と向かい飛車に振って対抗。
△3三馬の防御力が高く、ここから先手は右辺を突破する事は難しそうだが…。
しかし先手が考えているのは右辺の突破ではなく、もちろん別方向からの後手陣への入玉だ。
これより間宮流の知らないとまず浮かばない、誰も知らない驚愕の入玉用超マイナー囲いを構築する。
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【第3図は57手目▲8九飛まで】
驚愕!珍玉!対振り久夢流完成!
▲8九飛(上記 第3図)と進んだ形こそ、対振り飛車で用いられる「間宮久夢流」の布陣である。
対振り飛車でも間宮久夢斎は▲6七玉型の珍形三段玉を用い、常に敵陣への入玉を狙うのだ。
実は上記 第3図は局面としては本当に先手が良い局面なのですが、
ここからどう後手陣へ入玉を狙うかなど、この将棋を指している本人しかわからない事でしょう。
以下後手の銀冠囲いに向かって本気で入玉を狙う「久夢流」の指し回しをぜひ堪能してもらいたい。
気になる次の一手!
本局の全容はこちら!↓
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◆本戦法「間宮久夢流」の定跡解説はこちら
当ブログでは入玉戦法「間宮久夢流」の基本的な定跡解説もしています。
本戦法がどういう構想でどの地点を狙って指しているのか?
下記の定跡解説を読むと、その全てが理解できるでしょう。
◆本戦法「間宮久夢流」の次の一手問題はこちら
「間宮久夢流」の定跡を次の一手問題形式で実際に指して解く事ができる記事はこちら。
◆出題◆
入玉戦法『間宮久夢流』より
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難易度:かんたん
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