「誰も知らない次の一手」問題図5:答え『△2二角の飛銀両取りに注意!』


スポンサーリンク


 


<第5問 問題図へ戻る。


◆「誰も知らない次の一手」問題図5の解説『△2二角の飛銀両取りに注意!』

下記 問題図での
先手の正解手はどちらなのでしょうか?

【問題図は50手目△6九飛まで】
1:▲5八角 2:▲5三歩

答えは…2の▲5三歩!(下記 正解図)
金の前に歩を打つ手。

【正解図は51手目▲5三歩まで】
△同金なら▲6二金~▲7一角が狙い。

先手の狙いは上記 正解図以下△同金▲6二金と打ち、
次に▲7一角 △9二玉 ▲8二金 △9三玉 ▲7二金からの寄せを狙う事。

この正解手が▲7八金型天守閣囲いの特性を生かし、
後手の反撃に対しても攻め合いの一手勝ちを狙った
強気の一手なのでした。

正解手以下の手順を並べる前に
まずは問題図▲5八角1の失敗手の変化を解説しましょう。

 


 


スポンサーリンク


 


◇失敗手:1の▲5八角「後手の飛車と桂香交換の二枚替えで先手駒得せず。さらに△2二角があり先手玉大ピンチ!

では問題図再掲載し、
▲5八角がなぜ失敗手なのか説明しましょう。

【再掲載 問題図は50手目△6九飛まで】
ここで▲5八角と打つ手の解説。

上記 再掲載 問題図から
▲5八角
(下記 失敗1図)と角を自陣に打って
後手の打った△6九飛を取りにいくのが
もう一つの選択肢でした。

【失敗1図は51手目▲5八角まで】
先手の飛車を取りにいったが…。

これで次に△8九飛成▲7九金打で飛車を殺す事ができます。

しかしこれはよく考えると先手駒得しておらず、
さらに▲3一飛を狙う逆襲の一手があるのです。

 


 


スポンサーリンク


 


下記失敗1図再掲載して、以下の手順を並べてみましょう。

【再掲載 失敗1図は51手目▲5八角まで】
先手玉があっというまにピンチになる。

 

・再掲載 失敗1図からの指し手

8九飛成 ▲7九金打 △9九龍 ▲同銀

△2二角! ▲3四飛成 △9九角成!

(失敗図)≫ 
↑≫の付いた青文字を押すと動く盤面で再生

【失敗図は58手目△9九角成まで】
次に△9八銀~△9五歩で先手玉寄り。

問題図からの▲5八角に対し、後手は△8九龍と桂を取ってきます。
そこで▲7九金打!と先手の龍を殺す事に成功しましたが、
以下△9九龍 ▲同銀△2二角!で飛銀両取りがかかってしまいました。
そこから▲3四飛成 △9九角成!(上記 失敗図)と進み、
次に△9八銀 ▲9七玉△9五歩 ▲同歩 △9六歩 ▲同玉 △8四桂 ▲8五玉 △7四銀までの詰みがある先手敗勢です。

上記 失敗図の形になった時に、後手玉へ詰み・必至をかけられる状態にしないと
先手はこの囲いの特性が生きないのでした。

そもそも後手の龍は、先手の桂香と交換となり二枚換えなので
部分的には実は後手が駒得をしているのです。

この龍殺しを狙う時は△2二角の筋がない時、後手玉に詰み・必至が生じる時に実行しましょう。


なので下記 再掲載 失敗1図の1の▲5八角は
駒損をしながら自玉を危険に晒す、不正解手なのでした

【再掲載 失敗1図は51手目▲5八角まで】
受けすぎ。ここは見切りが大事。

 

★問題図の失敗手▲5八角の変化 まとめ

問題図から▲5八角とする手は、△8九飛成~△9九龍~△2二角で次に△9九角成を実現され先手敗勢。


 


 


スポンサーリンク


 


◇正解手:2の▲同飛成「△6二金と逃げる手に▲5一飛成から後手玉へ迫り一手一手の寄せ!」

問題図再掲載し、
2の正解手▲5三歩の解説。

【再掲載 問題図は50手目△6九飛まで】
ここで▲5三歩が正解。その意味は?

ここで▲5三歩(下記 再掲載 正解図)と金の頭へ歩を打つ手が正解手。

【再掲載 正解図は51手目▲5三歩まで】
ここで金の頭に歩を打つ手が正解。

(*の付いた青色の文字*を押すと解説が表示されます。)

この上記 再掲載 問題図の▲5三歩*に後手△同金*と取るのは、以下▲6二金*から次の▲7一角を狙って寄り筋。

 


 


スポンサーリンク


 


下記 再掲載 正解図から局面を進めましょう。

【再掲載 正解図は51手目▲5三歩まで】
ギリギリを見切った強気の歩打ち。

 

・再掲載 正解図からの指し手

6二金 ▲5一飛成 △6一銀 ▲5二金

(正解結果図)≫ 
↑≫の付いた青文字を押すと動く盤面で再生

【正解結果図は55手目▲5二金まで】
次に▲6二龍 △同銀 ▲同金で先手優勢。

よって後手は問題図から▲5三歩*△6二金*と逃げますが、以下▲5一飛成 △6一銀打▲5二金*(上記 正解結果図)と打って玉を一手一手で攻めていきます。
これで次に▲6二龍 △同銀 ▲同金の寄せがあるため、先手優勢となります。

 


つまり問題図での正解手
素早く後手玉へ攻め込む事で、後手に先手玉へ攻める事を許さない
2の▲5三歩(下記 再掲載 正解図)なのでした。

【再掲載 正解図は51手目▲5三歩まで】
攻め合う事で自玉を攻めさせない一手。

 

★問題図の正解手▲5三歩の変化 まとめ

問題図から▲5三歩とする手は、以下△6二金▲5一飛成 △6一銀 ▲5二金で後手玉を一手一手で寄せていき先手優勢。


 


スポンサーリンク


 


◆次の問題(6問目)へチャレンジする

【再掲載 正解結果図は51手目▲5三歩まで】
ここから1手進んだ局面が次の問題。

上の局面から
△8九飛成
進んだ局面が次問。

・次の問題(6問目)へチャレンジする

・誰も知らない次の一手 問題リストへ戻る


 

 


◆この問題を解説している「第1回 誰も知らないマイナー戦法」『▲7八金型天守閣囲い』の記事を読む

今回の問題は当ブログで紹介している
「第1回 誰も知らないマイナー戦法『▲7八金型天守閣囲い』」(クリックでリンク先へ移動。)の定跡解説記事より
抜き出したものです。

本戦法を詳しく知りたい方は
下記の記事をご覧ください。


◇伝説の囲い『▲7八金型天守閣囲い』Part3:終盤手筋編

【伝説の囲い『▲7八金型天守閣囲い』】
今回の手順は下記記事の変化手順で解説。

◆今回の問題図の部分解説はこちら◆
(↑定跡解説記事の変化へ直接移動します。)


『▲7八金型天守閣囲い』の定跡解説を最初から読みたい方は↓こちら。
誰も知らないマイナー戦法 ▲7八金型天守閣囲い Part3の記事を最初から読む。

 

 


▽関連商品

本ページはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を利用しています。


・左美濃伝説 (秘法 (巻之2)) 【定価:1,000円】

*左美濃伝説 (秘法 (巻之2))* 定価:1,000円
週刊将棋 (編集) 1991年8月15日発売。 「振り飛車相手に飛車交換を挑め、仕掛けの権利を持っている戦法」はないのか? あまりにムシが良すぎる話だが、天守閣美濃囲いと▲4六銀右急戦を組み合わせるとそれが現実となる。 本書は昭和後期~平成初期に大流行した「左美濃▲4六銀戦法」にのみ絞った定跡書。 当時はまだ藤井システムが登場していない時代なので振り飛車の形は△8二玉型に限定されていますが、△8二玉型に絞った研究量は相当なもの。  今回紹介した「天守閣囲い」はP86の「変則左美濃超急戦パートⅡ」で紹介されており、メジャーな天守閣美濃からマニアックな天守閣囲いまで書いてある、正に伝説の左美濃本だ。

 

 


スポンサーリンク


 

Comments are closed.