「誰も知らない次の一手」問題図9:答え『"伝説"への一手!驚愕の△3三玉』
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目次
◆「誰も知らない次の一手」問題図9:答え『"伝説"への一手!驚愕の△3三玉』
下記 問題図での
先手の正解手はどちらなのでしょうか?
【問題図は29手目▲3六飛まで】
1:△3三金 2:△3三玉
答えは…2の△3三玉(下記 正解図)と
玉を上がる手。
【正解図は29手目△3三玉まで】
玉を上がって3四の歩を守る驚愕の一手。
先手はここで△3三玉(上記 正解図)が正解。
この手は次に△2四歩~△2三玉とする事で
「△3二金型の天守閣囲い」へ組む狙いです。
(上記 正解図で▲6五桂の変化がきになりますが、
それはのちに問題として出題します。)
正解手以下の手順を並べる前に
まずは問題図で△3三金の1の失敗手の変化を解説しましょう。
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◇失敗手:1の△3三金「△3三金型から組もうとすると△2四歩の瞬間に▲6五歩がある」
では問題図を下へ再掲載し、
1の△3三金がなぜ失敗手なのか説明しましょう。
【再掲載 問題図は29手目▲3六飛まで】
ここで△3三金と上がる手の解説。
上記 再掲載 問題図から
△3三金(下記 失敗途中1図)と金を上がって
先手からの▲3四飛を防ぐ手が
もう一つの選択肢でした。
【失敗途中1図は30手目△3三金まで】
ここから天守閣囲いへ組めるか?
ここから後手は△3二玉~△2四歩~△2三玉~△3二金と天守閣囲いへ組みたいのですが…。
残念ながら…
この手順では△3二金型天守閣囲いへは
組むことができません。
(ただしこの△3三金は対ひねり飛車のたこ金戦法定跡では定跡手なので、
天守閣囲いへ組む狙いでなければ有力手です。)
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下記へ失敗途中1図を再掲載して、以下の手順を並べてみましょう。
【再掲載 失敗途中1図は30手目△3三金まで】
これも定跡手である手なのだが…。
▲7五歩 △8二飛 ▲9七角 △3二玉
▲8六飛 △8四歩 ▲6六歩 △2四歩
▲6五歩!(失敗途中2図)≫
≫の付いた青文字を押すと↑動く盤面で再生。
【失敗途中2図は39手目▲6五歩まで】
この手が後手の5三地点を狙う一手。
(*の付いた青色の文字*を押すと解説が表示されます。)
問題図からの△3三金に先手は▲7五歩~▲9七角~▲8六飛!とひねり飛車の定跡通り飛車交換を挑んできました。
後手は△3三金型なので飛車交換に弱いため、
△8四歩と歩を打って拒否する一手に先手は▲6六歩と6筋の歩を突いていきます。
(これが巧みな手。)
ここから後手は△3二金型天守閣囲い*へ組むため
△2四歩と突いて、次に△2三玉~△3二金で囲いを完成させようとしますが…。
そこで先手▲6五歩!(下記 再掲載 失敗途中3図)と突いてきました。
この手は△2二角の利きが△3三金で止まっているのと
後手の△3二金型天守閣囲いへ組む手が一手遅いために生じた手です。
【再掲載 失敗途中3図は39手目▲6五歩まで】
ここから△同歩と取るのだが…。
上記 再掲載 失敗途中1図から
△同歩に▲5六飛 △5二金 ▲7四歩!(下記 失敗図)と
進み後手が困る事になります。
【失敗図は43手目▲7四歩まで】
次に▲5三角成が狙い。後手不利。
上記 失敗図で△同歩・△同銀は▲5三角成で5筋を破られ後手不利。
ほかに上記 失敗図で△4二銀と上がる手も▲6五桂で、
次に▲7三歩成と▲5三桂成があるため後手敗勢。
この序盤は先手から5三を狙う仕掛けがあるため
一手でも早く囲いを完成させる必要があるのです。
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なので後手は△2四歩と突く一手前の
▲6六歩(下記 参考1図)の局面で
【参考1図は37手目▲6六歩まで】
ここで後手は5三を守る必要がある。
代えて5三を守る△4二銀(下記 参考図)と指す手が△3三金型の定跡形となります。
【参考図は38手目△4二銀まで】
これで形勢は互角。
以下△4四金~△5四金と「たこ金戦法」に組んで一局の将棋です。
(ただし今回のテーマである△3二金型天守閣囲いへは組めないので、
問題としては不正解です。)
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なので問題図で1の△3三金(下記 再掲載 失敗途中1図)と上がる手は
天守閣囲いへ組む前に先手の仕掛けを誘発してしまう
不正解手なのでした。
【再掲載 失敗図は30手目△3三金まで】
"天守閣囲いへ組む"意味では悪手。
・問題図から△3三金~△2四歩とする手は、▲7五歩~▲9七角~▲8六飛~▲6六歩~▲6五歩で先手に5三を狙う手があり後手不利。
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◇正解手:2の△3三玉「驚愕の一手!△3三玉!素早く囲いへ組んで"伝説の囲い"完成!」
下へ問題図を再掲載し、
2の正解手△3三玉の解説。
【再掲載 問題図は29手目▲3六飛まで】
ここで△3三玉が正解。その意味は?
ここで△3三玉(下記 再掲載 正解図)と3三へ玉を上がる手が正解手。
【再掲載 正解図は30手目△3三玉まで】
ここで玉を上がって歩を守る手が正解。
この手の狙いは次に△2四歩~△2三玉と天守閣囲いにすることで、
先手がのちに▲7五歩~▲9七角~▲8六飛から振り飛車にしてきた時に
先手の▲3九玉型美濃囲いに負けないぐらい固い囲いへ組むことです。
(ここで▲6五桂が気になると思いますが
それはのちに問題として出題します。)
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下記 再掲載 正解図から局面を進めましょう。
【再掲載 正解図は30手目△3三玉まで】
ここから▲7五歩~▲9七角には?
▲7五歩 △8二飛 ▲9七角 △2四歩
▲8六飛 △8四歩 ▲6六歩 △2三玉!
(正解結果図)≫
↑≫の付いた青文字を押すと動く盤面で再生。
【正解結果図は38手目△2三玉まで】
一手の無駄なく天守閣囲い完成。
問題図から3四の歩を守る2の△3三玉に
先手は▲7五歩 △2四歩に▲9七角~▲8六飛と飛車交換を挑んできました。
後手は△8四歩と飛車交換を一度拒否し、その後に△2三玉!(上記 正解結果図)と玉を寄って…。
なんとあの伝説の囲い△3二金型天守閣囲いがスムーズに完成しました。
相掛かりの戦型は、その性質上序盤で△3二金と上がる事が多いので
先手が飛車を左辺へ振るようなひねり飛車の将棋なら、
実は△3二金型天守閣囲いへ組む手は十分有力なのです。
しかも組んでしまえば、通常の対ひねり飛車の囲いよりも玉が固く
△2二角のラインが通っているので
駒交換を積極的に挑むような攻撃的な仕掛けが可能となります。
(これは本記事最後の「天守閣囲い 定跡解説Part10」の記事を参照。)
この形に至るまで、この形へ組んだ後にいくつかの変化が気になったかもしれませんが
それは次問以降で問題として出題します。
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というわけで
問題図での正解手は
3四の歩を守りつつ天守閣囲いへ素早く組む
2の△3三玉(下記 再掲載 正解図)なのでした。
【再掲載 正解図は30手目△3三玉まで】
大胆だが成立している手。
・問題図で△3三玉と指す手は、次に△2四歩~△2三玉の天守閣囲い完成が狙い。素早く組む事で先手からの仕掛けにも対応している。
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◆次の問題(10問目)へチャレンジする
【再掲載 正解結果図は38手目△2三玉まで】
ここから5手進んだ局面が次の問題。
上の局面から
▲6五歩 △同歩 ▲5六飛
△5二金 ▲7四歩と
進んだ局面が次問。
◆この問題を解説している「第1回 誰も知らないマイナー戦法」『▲7八金型天守閣囲い』の記事を読む
今回の問題は当ブログで紹介している
「第1回 誰も知らないマイナー戦法『▲7八金型天守閣囲い』」(クリックでリンク先へ移動。)の定跡解説記事より
抜き出したものです。
本戦法を詳しく知りたい方は
下記の記事をご覧ください。
◇伝説の囲い『▲7八金型天守閣囲い』Part10:応用編
【伝説の囲い『▲7八金型天守閣囲い』】
今回の手順は下記記事の変化手順で解説。
◆今回の問題図の部分解説はこちら◆
(↑定跡解説記事の変化へ直接移動します。)
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