「誰も知らない次の一手」問題図10:答え『6三の銀を先に逃がしておく』


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<第10問 問題図へ戻る。


◆「誰も知らない次の一手」問題図10の解説『6三の銀を先に逃がしておく』

下記 問題図での
先手の正解手はどちらなのでしょうか?

【問題図は43手目▲7四歩まで】
1:△同歩 2:△同銀

答えは…2の△同銀(下記 正解図)
銀で7四の歩を取る手。

【正解図は44手目△同銀まで】
先に狙われる銀を逃げておく手。

先手はここで△同銀(上記 正解図)が正解。

先手は次に5三へ駒を成って突破する手が確定しているので
その時に狙われそうな6三の銀を
7四へ逃げておく狙いの一手です。

正解手以下の手順を並べる前に
まずは問題図△同歩1の失敗手の変化を解説しましょう。

 


 


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◇失敗手:1の△同歩「5三へ角を成られた時、後手の△6三銀取りになっている

では問題図再掲載し、
△同歩がなぜ失敗手なのか説明しましょう。

【再掲載 問題図は43手目▲7四歩まで】
ここで△同歩と取る手の解説。

上記 再掲載 問題図から
△同歩
(下記 失敗1図)
7四の歩を取る手がもう一つの選択肢でした。

【失敗1図は44手目△同歩まで】
歩を取った。しかしこの手は…。

しかしこの手は
次に5三を突破された時に
6三の銀取りになってしまう悪手なのでした。

 


 


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下記失敗1図再掲載して、以下の手順を並べてみましょう。

【再掲載 失敗1図は44手目△同歩まで】
以下先手は5三を食い破ってくる。

 

・再掲載 失敗1図からの指し手

▲5三飛成 △同金 ▲同角成(失敗図)≫ 
 ≫の付いた青文字を押すと動く盤面で再生。↑

【失敗図は47手目▲同角成まで】
次に▲6三馬で銀を取られてしまう。

問題図からの△同歩に先手は▲5三飛成と飛車を成ってきました。
(代えてここで▲5三角成の変化は次の問題で出題します。)

以下△同金▲同角成(上記 失敗図)まで進んだ時、
次に先手▲6三馬と銀を取る手があります。

こうなってしまうと
後手は銀を△5二銀・△7二銀と逃げる必要があるため
攻めの手番が先手に移ってしまいます。

上記 失敗図以下、△5二銀 ▲6四馬 △9二飛 ▲8二歩…が一例ですが
こうなると先手はここからどんどんと後手の駒を拾っていき
先手有利の将棋となります。

 


 


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なので問題図で1の△同歩(下記 再掲載 失敗図)は
先手に攻めの手番を与えてしまう
不正解手なのでした

【再掲載 失敗図は44手目△同歩まで】
6三の銀を狙われてしまう。

 

★問題図の失敗手△同歩の変化 まとめ

問題図から△同歩とする手は、▲5三飛成~▲5三同角成の時に6三の銀取りになり後手不利。


 


 


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◇正解手:2の△同銀「6三にいた銀を7四へ先逃げしてるため、飛金交換の駒得で終わり後手十分」

問題図再掲載し、
2の正解手△同銀の解説。

【再掲載 問題図は43手目▲7四歩まで】
ここで△同銀が正解。その意味は?

ここで△同銀(下記 再掲載 正解図)
銀で7四の歩を取る手が正解手。

【再掲載 正解図は44手目△同銀まで】
6三の銀を先逃げしておく受け。

この手の意味は以下先手が5三を突破してきた時に、
6三に銀がいない事で、銀取りになる事を避けています。

 


 


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下記 再掲載 正解図から局面を進めましょう。

【再掲載 正解図は44手目△同銀まで】
以下先手は5三を突破してくるが。

 

・再掲載 正解図からの指し手

▲同飛成 △同金 ▲同角成(正解結果図)≫ 
≫の付いた青文字を押すと動く盤面で再生。↑

【正解結果図は47手目▲同角成まで】
6三の銀を7四へ逃げているのが大きい。

問題図からの△同銀に対し、後手は▲5三飛成と飛車を成ってきました。
(代えてここで▲5三角成の変化は次の問題で出題。)

以下△同金 ▲同角成(上記 正解途中図)と進みました。

この時に後手は6三の銀を7四へ逃げているため
先手の▲5三馬で狙われないのが
問題図での△7四同銀の狙いなのでした。

よって上記 正解結果図から後手は銀を逃げる必要がなく
5三の馬を処理した後に攻めの手を指す事ができます。

 


 


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ただし下記 再掲載 正解結果図から、
先手は次に▲7一馬と入る手があるので
後手はひとまずその手を受ける必要があります。

【再掲載正解結果図は47手目▲同角成まで】
次の▲7一馬を消す手は?

(*の付いた青色の文字*を押すと解説が表示されます。)

上記 再掲載 正解結果図*から後手は△4四角*と角をぶつけ
先手の馬を消しにいくのが冷静な手。

この△4四角*に対し▲5四馬*と逃げさせるができれば
局面が落ち着き、後手は自陣への脅威がなくなったので
飛金交換の駒得となり、以下△8五歩*と伸ばして
△8六歩
を狙うぐらいで駒得の後手十分となります。

他に△4四角*▲6四馬*△5二飛*と回り、
次に△5七飛成を狙いつつ、のちの△8九飛打を狙えば
玉が固い後手が指しやすくなります。

どちらの変化も
先手の▲3九玉型美濃囲いより
後手の△3二金型天守閣囲いが堅いため
積極的な駒交換や攻め合いを狙うだけで
後手が簡単に良くなる将棋となっている
のでした。

 


 


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よって問題図での正解手
6三の銀を先逃げしておく
2の△同銀(下記 再掲載 正解図)なのでした。

【再掲載 正解図は43手目△同銀まで】
6三の銀を先逃げした受け

 

★問題図の正解手△同銀の変化 まとめ

問題図から△同銀とする事で、後手が▲5三飛成~▲5三同角成と攻めてきた時に銀取りにならないようにする。以下△4四角から先手の馬をずらし、後手が攻める将棋となり後手十分。


 


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◆次の問題(11問目)へチャレンジする

【再掲載 正解図は43手目△同銀まで】
ここから1手進んだ局面が次の問題。

上の局面から
▲5三角成
進んだ局面が次問。

・次の問題(11問目)へチャレンジする

・誰も知らない次の一手 問題リストへ戻る


 

 


◆この問題を解説している「第1回 誰も知らないマイナー戦法」『▲7八金型天守閣囲い』の記事を読む

今回の問題は当ブログで紹介している
「第1回 誰も知らないマイナー戦法『▲7八金型天守閣囲い』」(クリックでリンク先へ移動。)の定跡解説記事より
抜き出したものです。

本戦法を詳しく知りたい方は
下記の記事をご覧ください。


◇伝説の囲い『▲7八金型天守閣囲い』Part10:応用編

【伝説の囲い『▲7八金型天守閣囲い』】
今回の手順は下記記事の変化手順で解説。

◆今回の問題図の部分解説はこちら◆
(↑定跡解説記事の変化へ直接移動します。)


『▲7八金型天守閣囲い』の定跡解説を最初から読みたい方は↓こちら。
誰も知らないマイナー戦法 ▲7八金型天守閣囲い Part10の記事を最初から読む。

 

 


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