「誰も知らない次の一手」問題図6:答え『△6九角を王手にさせない金打ち』
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目次
◆「誰も知らない次の一手」問題図6の解説『王手を生じさせない金打ち』
下記 問題図での
先手の正解手はどちらなのでしょうか?
【問題図は52手目△8九龍まで】
1:▲7九金 2:▲7九金打
答えは…2の▲7九金打!(下記 正解図)と
金を打つ手。
【正解図は53手目▲7九金打まで】
△6九角を作らない金打ち。
先手はここで▲7九金打(上記 正解図)が正解。
この正解手が▲7八金型天守閣囲いで頻出する一手。
相手の飛車を確実に殺し、玉を安全にする部分的手筋です。
(ただし今回は後手に反撃手段があり、
ギリギリの1手差で先手が勝つ展開となります。)
正解手以下の手順を並べる前に
まずは問題図で▲7九金の1の失敗手の変化を解説しましょう。
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◇失敗手:1の▲7九金「△6九角の王手があり△8九龍が助かってしまう。さらに囲いも崩壊して先手不利」
では問題図を下へ再掲載し、
1の▲7九金がなぜ失敗手なのか説明しましょう。
【再掲載 問題図は52手目△8九飛成まで】
ここで▲7九金と打つ手の解説。
上記 再掲載 問題図から
▲7九金(下記 失敗図)と盤上の金を引いて
後手の成った△8九龍を取りにいくのが
もう一つの選択肢でした。
【失敗図は53手目▲7九金まで】
後手の龍を金を引く事で殺しに行くが。
これで後手の龍は助からず、一見先手安泰に見えますが…。
この金引きは後手の持ち駒に角がある場合
返し技があり、ほとんどのケースで悪手になります。
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下記へ失敗図を再掲載して、以下の手順を並べてみましょう。
【再掲載 失敗図は53手目▲7九金まで】
ここで後手は持ち駒の角を使う。
△6九角! (失敗途中図)≫
≫の付いた青文字を押すと↑動く盤面で再生。
【失敗途中図は54手目△6九角まで】
この角打ちが王手。先手不利。
(*の付いた青色の文字*を押すと解説が表示されます。)
問題図から▲7九金と引いた手に、
後手は持ち駒の角を手に取り△6九角(上記 失敗途中図)と打ってきました。
上記 失敗途中図*以下、▲同金*は△同龍*から次に△7八銀の筋で寄せられてしまいます。
よって上記 失敗途中図の△6九角*には▲7八金打*と受けますが、以下△同角成 ▲同金 △7五桂 ▲同歩 △7六銀(下記 失敗結果図)で崩されてしまいます。
【失敗結果図は△7六銀まで】
▲同玉・▲9七玉に△7八龍で崩壊。
上記 失敗図で▲同玉・▲9七玉はどちらも△7八龍で要の金を取られて先手敗勢となります。
なので問題図で1の▲7九金(下記 再掲載 失敗図)と引く手は
△6九角で龍を殺す事ができず、先手玉を崩壊させてしまう
不正解手なのでした。
【再掲載 失敗図は53手目▲7九金まで】
実は全く受けになっていない。
・問題図から▲7九金とする手は、△6九角で後手の龍が助かってしまい先手不利。
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◇正解手:2の▲7九金打「△6九角を生じさせない一手」
下へ問題図を再掲載し、
2の正解手▲7九金打の解説。
【再掲載 問題図は52手目△8九飛成まで】
ここで▲7九金打が正解。その意味は?
ここで▲7九金打(下記 再掲載 正解図)と持ち駒の金を打つ手が正解手。
【再掲載 正解図は53手目▲7九金打まで】
ここで盤上の金を打つ手が正解。
これなら▲7九金打*に△6九角*と打ってくる手には▲8九金*と龍を取ってなんでもありません。
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下記 再掲載 正解図から局面を進めましょう。
【再掲載 正解図は53手目▲7九金打まで】
以下△9九龍~△2二角だと?
△9九龍 ▲同銀 △2二角!(正解途中図)≫
≫の付いた青文字を押すと動く盤面で再生。↑
【正解途中図は56手目△2二角まで】
ここから△9九角成~△9八銀だが?
この△2二角!(上記 途中図)は、第5問目の失敗手順でテーマとなった手。
後手の狙いは、先手の飛車が逃げた後に△9九角成~△9八銀 ▲9七玉に△9五歩で先手玉を寄せてしまう事です。
(△9五歩以下▲同歩なら△9六歩 ▲同玉 △8四桂 ▲8五玉 △7四銀までの詰み。)
一見これで先手が困ってしまったかのように思いますが、
ここから次の一手で後手玉を追い込み、
一手差で先手が勝ちとなるのです。
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△正解手:2の▲7九金打以下の手順「決め手▲5二歩成!」
下記へ正解途中図を再掲載し、局面を進めます。
【再掲載 正解途中図は56手目△2二角まで】
後手玉をここから一気に寄せる。
▲5二歩成! △9九角成 ▲5一飛成!
(正解結果図)≫
↑≫の付いた青文字を押すと動く盤面で再生。
【正解結果図は59手目▲5一飛成まで】
次に▲7一角からの詰めろ。後手寄り。
先手は正解図から▲5二歩成!と無視して歩を成りながら金を取る手が好手。
(これで持ち駒に金が入ったので、次の▲5一飛成が以下▲7一角 △9二玉 ▲9三飛 △同桂 ▲8二金までの詰めろになります。)
なお正解図からの▲5二歩成*に△3一角*と取る手は▲6二と*で
やはり次に▲7一角からの詰めろがあり、
先手玉が寄せられる危険もなくなったので先手勝勢となります。
よって正解図から後手は△9九角成と来ますが、
先手は▲5一飛成!(上記 正解結果図)で
やっぱり▲7一角からの詰めろがかかります。
先手玉は▲7八金・▲7九金の二枚の金が受けに効いているため
即詰みだけは絶対になく、しかも▲5二と・▲5一龍の二枚の攻めが強力で
以下どう受けても後手玉は助からず一手一手の寄り形なのでした。
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長くなりましたが…。
問題図での正解手は
後手の龍を確実に殺しつつ
一手差で後手玉を寄せ切ってしまう
2の▲7九金打(下記 再掲載 正解図)なのでした。
【再掲載 正解図は53手目▲7九金打まで】
実は攻め合いの時に8八へも利かせた手。
・問題図から▲7九金打とする事で、後手からの△6九角を生じさせない。さらに△9九飛成~△2二角成には▲5二歩成~▲5一飛成で一手勝ち。
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◆次の問題(7問目)へチャレンジする
【次問予告図は51手目▲5三歩まで】
ここから1手進んだ局面が次の問題。
上の局面から
△6三金と
進んだ局面が次問。
◆この問題を解説している「第1回 誰も知らないマイナー戦法」『▲7八金型天守閣囲い』の記事を読む
今回の問題は当ブログで紹介している
「第1回 誰も知らないマイナー戦法『▲7八金型天守閣囲い』」(クリックでリンク先へ移動。)の定跡解説記事より
抜き出したものです。
本戦法を詳しく知りたい方は
下記の記事をご覧ください。
◇伝説の囲い『▲7八金型天守閣囲い』Part3:終盤手筋編
【伝説の囲い『▲7八金型天守閣囲い』】
今回の手順は下記記事の変化手順で解説。
◆今回の問題図の部分解説はこちら◆
(↑定跡解説記事の変化へ直接移動します。)
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