(13.15手目 変化)「鏡の左早繰り銀」13手目・15手目に▲4六角の変化
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目次
◆(変化 13手目A)「鏡の左早繰り銀」13手目▲4六角の変化「△7二飛~△8二銀で7筋を逆用」
ではこの下記の再掲載 変化E1図の
▲4六角に対する受けを解説していきましょう。
【再掲載 変化E1図は13手目▲4六角まで】
この手に対してどう受けるのか?
後手は△8二飛を動かしさえできれば、△8二銀*と上がって受ける事ができるので
それを実現するように指せば良いのです。
よって上記 変化E1図での
後手の受けは△7二飛(下記 変化E2図)です。
【変化E2図は14手目△7二飛まで】
次に△8二銀~△2二飛が狙い。
そう。要は飛車を途中下車しても良いので、△8二銀と上がるスペースを作れば良いのです。
そして先手の▲7四歩を防げる手は、この△7二飛(上記 変化E2図)なのでした。
もしも上記 変化E2図*で、先手が▲4八玉*と待つ手なら△8二銀 ▲3八銀 △2二飛*と進んで、後は△2五歩~△4四銀~△3三桂~△5四角と「鏡の左早繰り銀」を狙って後手有利となります。
こうなると先手が打った▲4六角が、のちに後手の△4四銀~△3五銀で狙われる駒になるので先手失敗です。
よって下記 再掲載 変化E2図の△7二飛には。
【再掲載 変化E2図は13手目▲4六角まで】
ここで先手は動いてくるが。
先手▲7四歩(下記 変化E3図)と突いてくるしかありませんが。
【変化E3図は15手目▲7四歩まで】
△同歩なら▲9一角成が狙いだが。
上記 変化E3図*で後手が△同歩*と取るのは、▲9一角成*と香を取られて後手劣勢となります。
よってそれ以外の手を指す必要があります。
そこで後手の最善手は…
上記 変化E3図で△8二銀と上がる一手です。
以下▲7三歩成 △同銀(下記 変化E4図)と進み、7筋を押さえた後手十分となります。
【変化E4図は18手目△同銀まで】
2手得した後手十分。
ちなみに上記 変化E4図*から▲7四歩*と打つ手には、△6四銀*と逃げておき、以下▲同角* △同歩 ▲7三銀なら△同桂 ▲同歩成に△9五角*の王手と金取りがあるので、先手の攻めは続かず後手優勢です。
他に上記 変化E4図*で▲7四歩* △6四銀*に、一手待って▲4八玉*なら△5四角* ▲3八銀 △7六歩*と打ち、次に△7四飛と打った歩を取って7筋を制圧した後手有利となります。
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変化E4図を下へ再掲載します。
【再掲載 変化E4図は18手目△同銀まで】
後手の方が多く手を指している。
上記 再掲載 変化E4図まで進むと、
先手は初手から「▲8八銀・▲7八飛・▲4六角・▲5八金左・▲1六歩」の5手しか指していないのに対し、
後手は初手から「△8二銀~△7三銀・△7二飛・△3二銀~△3三銀・△3四歩・△2四歩・△1四歩」の8手も指している状態になっています。
これは先手が序盤に指した▲7六歩~▲7五歩~▲7四歩の3手を、△8二銀~△7三銀の2手で逆用したから起きた現象です。
この上記 再掲載 変化E4図*まで進むと流石に手得が大きいのと、以下▲4八玉*なら△6四銀* ▲7二飛成 △同金*と飛車交換を挑めば、後に△7八飛(下記 変化E結果図)と打つ隙があるのが大きく後手十分となります。
【変化E結果図は24手目△7八飛まで】
左辺に飛車を放り込んで後手有利。
上記 変化E結果図*から▲7七飛*だと△同飛成* ▲同桂 △5四角* ▲6六歩 △8九飛*から、次に△8八飛成・△7六歩・△2七角成 ▲同玉 △4九飛成の複数の攻めがある後手が非常に指しやすい展開です。
こうなってしまうと、もう先手は石田流らしい攻める展開など皆無でとてもやる気が起こらないでしょう。
というわけで、この下記 再掲載 変化E1図の▲7四歩には△7二飛~△8二銀と受けてしまえば全く怖くないのでした。
【再掲載 変化E1図は13手目▲4六角まで】
△7二飛~△8二銀で後手十分。
この手順を覚えておけば、先手の▲4六角~▲7四歩には自信を持って対応できるでしょう。
・先手の▲4六角には△7二飛~△8二銀でしっかり防御!
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◆(変化 15手目)「鏡の左早繰り銀」15手目に▲4六角には?「△5四角~△1五歩があり後手十分」
ちなみに角を打つタイミングを一手遅らせ、
下記の本譜14手目△2五歩の時に。
【変化F1図は14手目△2五歩まで】
先程は13手目で▲4六角と打ったが。
ここで▲4六角(下記 変化F2図)とタイミングをずらして打つ手にも。
【変化F2図は15手目▲4六角まで】
このタイミングでの▲4六角だと?
上記 再掲載 変化F2図から先程と同じく、
△7二飛 ▲7四歩 △8二銀 ▲7三歩成 △同銀(下記 変化E結果図)と進めて、やはり後手十分となります。
【再掲載 変化F結果図は20手目△同銀まで】
やはり後手十分。将来2筋の攻めが狙える。
後手は△2五歩と伸ばしているので、将来△5四角*と打った時に△1五歩* ▲同歩 △1八歩 ▲同香 △2六歩*のような手が生じているのも大きい所。
というわけで…先手からの早期の▲4六角には、△7二飛~△8二銀の受けを覚えておけば大丈夫なのでした。
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◆(変化 13.15手目B)▲4六角と打つ前に、先に▲7四歩は?「△9二飛~△7二飛で同じ変化に合流し後手十分」
解説が前後しますが、もう一つ気になる手があります。
今回は13手目で先に▲4六角と打ちましたが、
その前の下記 変化G1図の12手目△2四歩に▲7四歩 △同歩を入れてから▲4六角と打つ手はどうなのでしょうか?
最後にこの変化を調べ、解説を終わりましょう。
【変化G1図は12手目△2四歩まで】
ここで先に▲7四歩を入れると?
上記 変化G1図から▲7四歩 △同歩 ▲4六角(下記 変化G2図)と進み。
【変化G2図は15手目▲4六角まで】
△7二飛なら▲9一角成があるが…。
もしも上記 変化G2図*で△7二飛*なら▲9一角成*がありますので、別の手を指す必要があります。
なので、この上記 変化G2図の▲4六角には△9二飛(下記 変化G3図)と一度飛車を逃げておく手が正解。
【変化G3図は16手目△9二飛まで】
△9二飛と飛車を逃げる手が好手。
上記 変化G3図*で先手が何もせず▲4八玉*と上がれば、
後手は△6二銀* ▲3八玉 △7三角* ▲2八玉 △4六角 ▲同歩 △7三銀*と
先手の角を消して7筋を守ってから、
次に△2二飛で歩得の後手有利となります。
なので上記 変化G3図*から先手は▲7四同飛と来ますが、
それには△7三歩* ▲7八飛* △7二飛(下記 変化G結果図)となり、先程解説した手順と同じような形になります。
【変化G結果図は20手目△7二飛まで】
次に△8二銀と上がれば後手満足。
あとは上記 変化G結果図から後手△8二銀と上がって、
次に△2二飛とすれば「鏡の左早繰り銀」となり後手満足です。
やはり基本となるのは△7二飛~△8二銀の受けなのでした。
(なお14手目△2五歩*の時に▲7四歩 △同歩 ▲4六角*でも同様の手順で後手良くなります。)
◆対石田流「鏡の左早繰り銀」の解説記事へ戻る
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