「誰も知らない次の一手」問題図15:答え『位は確保したいが…。後手に△6四角がある時は危険!』


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◆「誰も知らない次の一手」問題図14:答え『位は確保したいが…。後手に△6四角がある時は危険!』

下記 問題図での
先手の正解手はどちらなのでしょうか?

【問題図は26手目△9四歩まで】
1:▲4八玉 2:▲4六銀

答えは…1の▲4八玉(下記 正解図)
玉を上がる手。

【正解図は27手目▲4八玉まで】
隙を作らず玉を囲う手堅い一手。

先手はここで▲4八玉(上記 正解図)が正解。

この手は3七地点を玉で守る事で、
後手の△6四角のような手を先受けした意味もある手です。

正解手以下の手順を並べる前に
まずは問題図▲4六銀2の失敗手の変化を解説しましょう。

 


 


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◇失敗手:2の▲4六銀「後手に△6四角~△4四歩で4筋から動く手があり先手失敗

では問題図再掲載し、
▲4六銀がなぜ失敗手なのか説明しましょう。

【再掲載 問題図は26手目△9四歩まで】
ここで▲4六銀と上がる手の解説。

上記 再掲載 問題図から
▲4六銀
(下記 失敗途中1図)と銀を上がり
▲4五歩を守りにいく手がもう一つの選択肢でした。

【失敗途中1図は27手目▲4六銀まで】
一見4五の歩を守った手に見えるが…。

これで先手は4五の歩を▲4六銀で守る事で、
しっかりと4筋の位を確保したように見えますが…。

逆に▲4六銀と上がったせいで
先手は4筋の位を後手に解消される事になります。

 


 


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下記失敗途中1図再掲載して、以下の手順を並べてみましょう。

【再掲載 失敗途中1図は27手目▲4六銀まで】
実は▲3七桂が浮いている事が問題で…。

 

・再掲載 失敗途中1図からの指し手

6四角! ▲6八角 △4四歩 ▲同歩

△同銀 ▲4五歩 △同銀!(失敗図)≫ 
≫の付いた青文字を押すと動く盤面で再生。↑

【失敗図は34手目△同銀まで】
4筋の位を消され先手失敗。

問題図から▲4六銀に対し、
後手は△6四角!と角を出て
上がったばかりの4六の銀を狙ってきました。

それを受けるために▲6八角と引いて、4六の銀に紐をつけますが…。
以下△4四歩 ▲同歩 △同銀 ▲4五歩△同銀!(上記 失敗図)と打った歩を取る手があるのです。

上記 失敗図以下▲同銀△3七角成で王手で桂を取られて、次に△1九馬で駒得されてしまい先手不利。

よって上記 失敗図では▲同桂しかありませんが、以下△4四歩と打たれ、
次に△4五歩6四の角筋を使った攻めが厳しく4筋の位も失ってしまった先手不満となります。

 


 


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なので問題図で2の▲4六銀(下記 再掲載 失敗途中1図)と跳ねる手は
後手に△6四角~△4四歩の仕掛けを与えてしまい
せっかく取った4筋の位を消してしまう不正解手なのでした

【再掲載 失敗図は27手目▲4六銀まで】
△6四角があるため今回は悪手。

 

★問題図の失敗手▲4六銀の変化 まとめ

問題図から▲4六銀とする手は、後手に△6四角~△4四歩~△4四同銀で4筋の位を解消されて先手失敗。


 


 


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◇正解手:1の▲4八玉「仕掛けがないため、後手は棒銀に出る。以下は次問で出題」

問題図再掲載し、
1の正解手▲4八玉の解説。

【再掲載 問題図は26手目△9四歩まで】
ここで▲4八玉が正解。その意味は?

ここで▲4八玉(下記 再掲載 正解図)と4八へ玉を囲う手が正解手。

【再掲載 正解図は27手目▲4八玉まで】
4八へ玉を上がり3七地点を守る手が正解。

この手の狙いは3七地点を玉で守る事で、
後手からの△6四角を先受けしている意味です。

上記 再掲載 正解図のように▲4八玉型ならば、
次に▲4六銀と上がった時に△6四角とされても▲4七玉!で受かっています。

 


 


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下記 再掲載 正解図から局面を進めましょう。

【再掲載 正解図は27手目▲4八玉まで】
ここから後手は棒銀に出てくる。

 

・再掲載 正解図からの指し手

7三銀 ▲6八角 △8四銀(正解図)≫ 
 ≫の付いた青文字を押すと動く盤面で再生。↑

【正解結果図は30手目△8四銀まで】
ここから後手は棒銀に出てくるが…?

問題図からの▲4八玉は手堅い一手のため、先手陣に隙は生じませんでした。
よって後手は動くために△7三銀~△8四銀(上記 正解図)と出て、次に△7五歩を狙ってきます。

ここからは次の問題として出題しますが、
2の失敗手順(正解手順の解説で紹介。)のような後手からの仕掛けはなく
ここから不利になる事はありません。

 


 


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というわけで
問題図での正解手
3七地点を玉で受けつつ、先手玉を左辺から遠ざける
▲4八玉(下記 再掲載 正解図)なのでした。

【再掲載 正解図は27手目▲4八玉まで】
何気ないが手堅い手。

 

★問題図の正解手▲4八玉の変化 まとめ

問題図で▲4八玉と指す手は、後手の△6四角を先受けしており手堅い一手。後手から仕掛けがないので先手満足。


 


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◆次の問題(16問目)へチャレンジする

【再掲載 正解結果図は30手目▲8四銀まで】
この局面が次の問題。

・次の問題(16問目)へチャレンジする

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◆この問題を解説している「第2回 誰も知らないマイナー戦法」『間宮久夢流』の記事を読む

今回の問題は当ブログで紹介している
「第2回 誰も知らないマイナー戦法『間宮久夢流』」(クリックでリンク先へ移動。)の定跡解説記事より
抜き出したものです。

本戦法を詳しく知りたい方は
下記の記事をご覧ください。


◇入玉戦法『間宮久夢流』Part1:駒組み編

【入玉戦法『間宮久夢流』】
今回の手順は下記記事の変化手順で解説。

◆今回の問題図の部分解説はこちら◆
(↑定跡解説記事の変化へ直接移動します。)


『間宮久夢流』の定跡解説を最初から読みたい方は↓こちら。
誰も知らないマイナー戦法 間宮久夢流 Part1の記事を最初から読む。

 

 


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