「誰も知らない次の一手」問題図14:答え『取れる時には迷わず位を確保!』


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<第14問 問題図へ戻る。


◆「誰も知らない次の一手」問題図14:答え『取れる時には迷わず位を確保!』

下記 問題図での
先手の正解手はどちらなのでしょうか?

【問題図は22手目△4二玉まで】
1:▲3七桂 2:▲4五歩

答えは…2の▲4五歩(下記 正解図)
歩を突く手。

【正解図は23手目▲4五歩まで】
取れる時は迷わず4五の位を取る。

先手はここで▲4五歩(上記 正解図)が正解。

この手は後手が△4四歩と突くよりも早く
▲4五歩と伸ばす事で
いちはやく4五地点を確保する意味の手です。

正解手以下の手順を並べる前に
まずは問題図▲3七桂1の失敗手の変化を解説しましょう。

 


 


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◇失敗手:1の▲3七桂「△4四歩と突かれ、入玉を狙う将棋ではなくなる。

では問題図再掲載し、
▲3七桂がなぜ失敗手なのか説明しましょう。

【再掲載 問題図は22手目△4二玉まで】
ここで▲3七桂と跳ねる手の解説。

上記 再掲載 問題図から
▲3七桂
(下記 失敗途中1図)と桂を跳ねて
次に▲4五歩を狙う手がもう一つの選択肢でした。

【失敗途中1図は23手目▲3七桂まで】
次に▲4五歩が狙いなのだが…。

ここから後手は次に▲4五歩と伸ばせれば
入玉用の布陣『間宮久夢流』へ組む事ができるのですが…。

残念ながら…
この手順では『間宮久夢流』へは
組むことができません。

 


 


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下記失敗途中1図再掲載して、以下の手順を並べてみましょう。

【再掲載 失敗途中1図は23手目▲3七桂まで】
この桂跳ねは緩手。後手の一手で困る。

 

・再掲載 失敗途中1図からの指し手

△4四歩!(失敗図)≫ 
≫の付いた青文字を押すと↑動く盤面で再生

【失敗図は24手目△4四歩まで】
もう▲4五歩と位を取れない。先手不満。

問題図から▲3七桂に対し、後手はすかさず△4四歩!(上記 失敗図)と突いてきました。
実は先手は▲4五歩と位を取らないと入玉用の囲いである『間宮久夢流』へ組む事はできません。

もうこの将棋は入玉を狙う将棋ではなくなり、
先手はもう指す気すら起こらない局面となりました。

この序盤はとにかく先手は▲4五歩と位を取る事が大事で
4五地点を確保できれば、以下入玉を狙える将棋となるのです。

後手に△4四歩!と突く余裕を与えるようでは
まだ「入玉をしたい!」という気持ちが足りないのです。

 


 


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なので問題図で1の▲4五桂(下記 再掲載 失敗途中1図)と跳ねる手は
入玉に必要な4五地点を取るタイミングを逃してしまう
不正解手なのでした

【再掲載 失敗図は23手目▲3七桂まで】
4五の位を取れず先手失敗。

 

★問題図の失敗手▲3七桂の変化 まとめ

問題図から▲3七桂とする手は、後手に△4四歩と突かれて4五の位が取れなくなり先手失敗。


 


 


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◇正解手:2の▲4五歩「4五の位が取れれば先手は入玉が狙える将棋となる。」

問題図再掲載し、
2の正解手▲4五歩の解説。

【再掲載 問題図は22手目△4二玉まで】
ここで▲4五歩が正解。その意味は?

ここで▲4五歩(下記 再掲載 正解図)と4五へ歩を伸ばす手が正解手。

【再掲載 正解図は23手目▲4五歩まで】
4五地点へ歩を伸ばす手が正解。

この手の狙いは△4四歩が来る前に▲4五歩と伸ばし
次に▲3七桂と跳ねる事で、
4五地点の歩を早く確実に確保する狙いです。

なお、ここで△4四歩と突く手が気になると思いますが
それは一先ず下記の記事をご覧ください。


23手目 変化「▲4五歩に△4四歩」

 


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下記 再掲載 正解図から局面を進めましょう。

【再掲載 正解図は23手目▲4五歩まで】
これで先手は4五地点を取れた。

 

・再掲載 正解図からの指し手

3二玉 ▲3七桂(正解結果図)≫ 
↑≫の付いた青文字を押すと動く盤面で再生

【正解結果図は25手目▲3七桂まで】
桂を跳ねて4五地点を自分の物にした。

問題図からの▲4五歩に後手は△3二玉と寄りました。
以下後手が△3二玉と寄った手に、
先手▲3七桂(下記 再掲載 結果図)と進み、
4五へ取った位をしっかり先手は確保する事ができたのでした。

この4五の位が取れれば、
先手は入玉を狙える『間宮久夢流』の将棋となり
どう進んでも先手満足な将棋です。

 


 


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というわけで
問題図での正解手
取れる時はすかさず4五地点を確保する
2の▲4五歩(下記 再掲載 正解図)なのでした。

【再掲載 正解図は23手目▲4五歩まで】
この空間をいち早く取った手。

 

★問題図の正解手▲4五歩の変化 まとめ

問題図で▲4五歩と指す手は、後手の△4四歩にも対応しており、以下▲3七桂と跳ねて4筋の位を確保できる先手満足。


 


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◆次の問題(15問目)へチャレンジする

【再掲載 正解結果図は25手目▲3七桂まで】
ここから1手進んだ局面が次の問題。

上の局面から
△9四歩
進んだ局面が次問。

・次の問題(15問目)へチャレンジする

・『間宮久夢流』次の一手 問題リストへ戻る


 

 


◆この問題を解説している「第2回 誰も知らないマイナー戦法」『間宮久夢流』の記事を読む

今回の問題は当ブログで紹介している
「第2回 誰も知らないマイナー戦法『間宮久夢流』」(クリックでリンク先へ移動。)の定跡解説記事より
抜き出したものです。

本戦法を詳しく知りたい方は
下記の記事をご覧ください。


◇入玉戦法『間宮久夢流』Part1:駒組み編

【入玉戦法『間宮久夢流』】
今回の手順は下記記事の変化手順で解説。

◆今回の問題図の部分解説はこちら◆
(↑定跡解説記事の変化へ直接移動します。)


『間宮久夢流』の定跡解説を最初から読みたい方は↓こちら。
誰も知らないマイナー戦法 間宮久夢流 Part1の記事を最初から読む。

 

 


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