「誰も知らない次の一手」問題図1:答え『▲5八飛の中飛車が真の狙い』


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◆「誰も知らない次の一手」問題図1の解説『▲7八金型天守閣囲い 真の狙い』

下記 問題図での
先手の正解手はどちらなのでしょうか?

【問題図は32手目△3五歩まで】
1:▲3五同銀 2:▲5四歩

答えは…2の▲5四歩!(下記 正解図)と突く手。

【正解図は33手目▲5四歩まで】
次に▲3四歩 △同銀 ▲5八飛が狙い。

狙いは上記 正解図から▲3四歩 △同銀 ▲5八飛ですが…。

その前に上記 正解図の▲5四歩に△同銀と取る変化も気になります。

正解手の手順を説明する前に
まずは問題図▲3五同銀と出る1の失敗手の変化を解説しましょう。

 


 


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◇失敗手:1の▲3五同銀「△4二角~△3四銀と銀交換から飛車を捌かれ先手失敗」

では問題図再掲載し、
1の▲3五同銀がなぜ失敗手なのか説明しましょう。

【再掲載 問題図は32手目△3五歩まで】
ここで▲3五同銀と出る手の解説。

上記 再掲載 問題図から
▲3五同銀(下記 失敗1図)と出る手がもう一つの選択肢でした。

【失敗1図は33手目▲3五同銀まで】
狙いは▲3五銀~▲3四歩~▲2四歩。

狙いは上記 再掲載 失敗図から▲3四歩 △5一角 ▲2四歩から、斜め棒銀の攻めで2筋を突破する狙いですが…。

この瞬間、後手は△3二飛を活用して3五の銀を狙う手があり
先手が攻める展開ではなくなってしまうのです。

後手の飛車を捌く反撃の手順とは一体?

 


 


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下記失敗1図再掲載して、その手順を見てみましょう。

【再掲載 失敗1図は33手目▲3五銀まで】
ここから後手に飛車を捌く返し技がある。

 

・再掲載 失敗1図からの指し手

△4二角 ▲3四歩 △同銀 ▲同銀

△同飛(失敗図)≫ 
≫の付いた青文字↑を押すと動く盤面で再生

【失敗図は38手目△同飛まで】
後手の飛車が攻めに使え失敗。

(*の付いた青色の文字*を押すと解説が表示されます。)

それでは上記 失敗図の手順を解説しましょう。

問題図の△3五歩*▲同銀*と取ったのが本譜ですが…。
以下後手は△4二角*と引き、▲3四歩△同銀* ▲同銀 △同飛*と3筋から飛車を捌かれてしまい上記 失敗図となりました。

これは形勢自体は互角ですが、
次に後手は△3六歩・△3八歩の垂れ歩が生じ
後手からも攻める手がある将棋となって
動くタイミングを逸した先手が不満の将棋となります。

正解手順はこの順と違い、しっかり攻め切る手順で
先手有利になる
ため
問題図から、1の▲3五同銀(下記 再掲載 失敗1図)は形勢は悪くはないものの
正解手に劣る失敗手なのでした。

【再掲載 失敗1図は33手目▲3五同銀まで】
△4二角があり、形勢は悪くないが先手不満。

 

★問題図の失敗手▲3五同銀の変化 まとめ

問題図から▲3五同銀と出る手は△4二角~△3四銀~△3四飛で後手に飛車を捌かれ反撃を食らい先手不満。


 


 


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◇正解手:2の▲5四歩「▲5四歩に△同銀と取る変化は?」

問題図再掲載し、
2の正解手▲5四歩の解説。

下記 再掲載 問題図で先手に厳しい攻めの構想があります。

【再掲載 問題図は32手目△3五歩まで】
ここで▲5四歩が正解手。

それが3筋を無視して
▲5四歩(下記 再掲載 正解図)と伸ばす攻めが正解手。

【再掲載 正解図は33手目▲5四歩まで】
ここで△同銀の変化は?

この歩突きが先手の『▲7八金型天守閣囲い』の特性を生かした一手なのです。

まずはこの▲5四歩△同銀の変化が気になりますが…。
この上記 再掲載 正解図の▲5四歩*に後手が△同銀*と取る手は、
以下▲3四歩* △4二角 ▲2四歩 △同歩 ▲4四角!* △1二飛 ▲2二歩*先手優勢となります。 
つまり後手はこの▲5四歩を取る事ができないのです。

 


 


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△正解手:2の▲5四歩以下の正解手順「△3六歩の捌きには▲3四歩~▲5八飛の中飛車が真の狙い!」

よって下記 再掲載 正解図から後手は△5四同銀と取らずに
3筋から反撃する手を狙ってきますが…。

【再掲載 正解図は33手目▲5四歩まで】
後手は3筋から反撃を狙うが、ここで…。

 

・再掲載 ▲5四歩図からの指し手

△3六歩 ▲3四歩 △同銀 ▲5八飛!

(正解結果図)≫ 
↑≫の付いた青文字を押すと動く盤面で再生

【正解結果図は37手目▲5八飛まで】
▲4九金型のため▲5八飛!がある。

まず34手目の△3六歩*▲3四歩* △同銀(△4二角*△5一角▲3五銀*と押さえて先手有利。)と中央を薄くし、
▲5八飛(上記 正解結果図)と回るのが▲7八金型天守閣囲いの特性を生かした手筋です。
序盤に▲5八金右と上がらなかった効果がここで現れています。
(先手▲5八金右と上がっていると、この▲5八飛という手が指せない
。)

上記 正解結果図まで進んだ局面、後手の振り飛車側は既に困っています。

例えば上記 正解結果図*△6二金上*と5筋を受けるようでは、▲5五銀*と押さえ込まれて捌く目途が立たず後手ジリ貧。

他に上記正解 結果図*で軽く△4二角*と引いて受けるのも、▲4四角*と出られる手があって後手不利となります。

 


つまり問題図での正解手
▲4九金型である事を生かし、▲5八飛の中央突破の攻めがある
2の▲5四歩(下記 再掲載 正解図)なのでした。

【再掲載 正解図は33手目▲5四歩まで】
次に▲3四歩~▲5八飛が真の狙い。

 

★問題図の正解手▲5四歩の変化 まとめ

問題図から▲5四歩と突く手は以下△3六歩 ▲3四歩 △同銀▲5八飛!と素早く中央突破を狙う手があり先手有利!▲4九金型を生かした好手!


 


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◆この問題を解説している「第1回 誰も知らないマイナー戦法」『▲7八金型天守閣囲い』の記事を読む

今回の問題は当ブログで紹介している
「第1回 誰も知らないマイナー戦法『▲7八金型天守閣囲い』」(クリックでリンク先へ移動。)の定跡解説記事より
抜き出したものです。

本戦法を詳しく知りたい方は
下記の記事をご覧ください。


◇伝説の囲い『▲7八金型天守閣囲い』Part2:駒組み編

【伝説の囲い『▲7八金型天守閣囲い』】
今回の手順は下記記事の変化手順で解説。

◆今回の問題図の部分解説はこちら◆
(↑定跡解説記事の変化へ直接移動します。)


『▲7八金型天守閣囲い』の定跡解説を最初から読みたい方は↓こちら。
誰も知らないマイナー戦法 ▲7八金型天守閣囲い Part2の記事を最初から読む。

 

 


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