(5手目 変化)「新鏡の左早繰り銀」5手目で▲8八同飛なら?「二つのオリジナル戦法」


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◆(5手目 変化)GAVA流「新鏡の左早繰り銀」△8八角成に▲同飛の変化

【再掲載 第1図は4手目△8八角成まで】
この手に▲同飛の変化。GAVA流の一例。

この上記 再掲載 第1図△8八角成▲同飛(下記 変化A)と取る手には、
2つのGAVA流の手が用意されています。

【変化A図は5手目▲同飛まで】
ここで△1四歩・△4四角がある。

この上記 変化A図では△1四歩△4四角の二通りの変化があり、
どちらもGAVA氏しか指さない「力戦相振り飛車」の展開となります。

両方とも有力な変化なので、
読者の方は下記の一例を見て好みに合った方をお使いください。
(ただし長くなりすぎないよう、最低限の手順だけを紹介します。)

 

 


◇(6手目 変化A)▲8八同飛に△1四歩の変化『超力戦相振り飛車』

読みやすいよう、変化A図下記再掲載します。

【再掲載 変化A図は5手目▲同飛まで】
まずは△1四歩の変化。

では上記 変化A図から
△1四歩(下記 変化B1図)と突く手を紹介しましょう。

狙いは互いに一歩持った力戦相振り飛車にする事。

【変化B1図は6手目△1四歩まで】
この手の意味は力戦相振り飛車。

(*の付いた青色の文字*を押すと解説が表示されます。)

上記 変化B1図の△1四歩*から▲1六歩 △4五角* ▲7六角* △2七角成 ▲4三角成 △3二金* ▲3四馬* △4二飛*と指して一局となります。

【変化B1図は14手目△4二飛まで】
△1五歩の端攻めを狙う力戦相振り。

途中に色々変化はありますが、
大事なのは△1四歩▲1六歩の交換を入れて
互いに歩を持った相振り飛車にする事
です。

こうする事で上記 変化B1図*から、▲3八金* △5四馬* ▲5六馬*となった時に△1五歩* ▲同歩 △1八歩*の攻めがある後手が主導権を握る将棋となります。

よって、上記 変化B1図*から▲3八金* △5四馬 ▲2七歩* △7二金* ▲5六馬 △6四歩* ▲6六歩* △3三金 ▲8六歩 △2四歩* ▲8五歩 △2五歩* ▲8四歩 △同歩 ▲同飛 △8三歩 ▲8六飛 △2二飛*(下記 変化B結果図)が一例。

【変化B結果図は32手目△2二飛まで】
ゆっくりした展開の一例。互角の将棋。

後手は中央に模様を張りながら、上記 変化B結果図以下△2六歩~△1五歩~△1八歩の端攻めを狙う将棋となります。
(途中、後手から超力戦へ持ち込む変化が大量にあり自由度が高い戦型です。)

ただし6手目の△1四歩*▲1六歩と受けてくれないと発動できないので、1筋を手抜きされた時は別の指し方を用意しましょう。

 

★「新鏡の左早繰り銀」▲同飛に△1四歩のポイント

△1四歩・▲1六歩の交換を入れてから△4五角~△3二金~△4二飛!狙いは1筋の端攻め。


 

┗「▲同飛に△1四歩の変化」を棋譜再生

今回解説した変化を動かして再生できます。

・今回の変化の棋譜を動く盤面で再生

 


△GAVA流「新鏡の左早繰り銀」角交換▲8八同飛に△1四歩 まとめ


【再掲載 変化B1図は6手目△1四歩まで】
△1四歩型 GAVA流超力戦相振り飛車


・GAVA流「新鏡の左早繰り銀」角交換▲8八同飛に△1四歩 まとめ

1:△1四歩・▲1六歩の交換を入れてから△4五角~△3二金~△4二飛!狙いは1筋の端攻め。(下図参照。)


【再掲載 変化B1図は14手目△4二飛まで】
  馬で1筋を狙う鏡の力戦相振り飛車。  

・ポイント1:『超力戦相振り飛車型』の解説へ移動。


 


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◇(6手目 変化B)▲8八同飛に△4四角の変化(対▲7七角)『飛角銀の7五集中砲火』

次は△4四角の変化を紹介します。

それでは変化A図再掲載し、もう一つの一手をお見せします。

【再掲載 変化A図は5手目▲同飛まで】
次に△4四角の変化。これも強力。

上記 変化A図から△4四角!(下記 変化C1図)と指す手が
もう一つのGAVA流の新手。

この手の狙いは「1七地点へ端棒銀」を狙う事です。

【変化C1図は6手目△4四角まで】
この手の意味は1七地点を狙う事。

一見無駄な場所に打ったような角ですが、
これこそ石田流党を絶望に落とす「鏡の相振り飛車」の思想に基づいた角です。

この上記 変化C1図では▲7七角▲9八飛2つの変化があります。
(なお上記 変化C1図*▲7八金*のような手だと△8八角成 ▲同銀 △2二銀*で飛車を手にした後手不満なし。
他に上記 変化C1図*▲6六角*△同角 ▲同歩 △6七角* ▲6八銀 △4五角成* ▲3六角 △同馬 ▲同歩 △5五角* ▲2八角 △6六角* ▲7七桂△7五角*2歩得した後手十分。)

まずは上記 変化C1図△4四角▲7七角(下記 変化C2図)を見てみましょう。
これは後手に居飛車にされて先手大変な事になります。

【変化C2図は7手目▲7七角まで】
ここからえげつない手順がある。

上記 変化C2図*から△同角成* ▲同桂 △5四歩!* ▲7八金* △6二銀* ▲8六歩* △5三銀* ▲8五歩 △6四銀* ▲8六飛* △4二玉* ▲7六飛 △3二玉 ▲4八玉△4二銀*(下記 変化C結果図)と進みます。

【変化C結果図は22手目△4二銀まで】
次に△8四歩と△5三角~△7五銀が。

上記 変化C結果図*から、先手が▲3八玉*なら△8四歩* ▲同歩 △同飛* ▲8五歩* △8二飛* ▲2八玉 △9四歩* ▲9六歩△9三桂*となり、次に△8五桂の歩得が狙える後手ペースとなります。

他に上記 変化C結果図*▲6六歩*なら△5三角* ▲8六角* △8四歩 ▲同歩 △7四歩* ▲同歩 △8四飛* ▲8五歩*△9四飛*~△7五歩を狙ってこれも後手ペースです。

途中に変化はありますが、
後手の方針は単純で
「先手の▲7五歩を守れないよう▲7七桂型にさせ、その後に7五地点を飛角銀で狙いに行く」という事を考えれば後手自ずと指しやすくなります。

 

★「新鏡の左早繰り銀」▲同飛に△4四角のポイント1

△4四角7七角△同角成 ▲同桂とさせ、先手の薄い7五地点を飛角銀で狙う。


 


┗「▲8八同飛に△4四角 ▲7七角の変化」を棋譜再生

今回解説した変化を動かして再生できます。

 


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◇(6手目 変化C)▲8八同飛に△4四角の変化(対▲9八飛)『対石田流 鏡の左端棒銀』

では変化C1図再掲載し、
この△4四角▲9八飛と逃げる変化を紹介して終わりにします。

これこそが△4四角の本来の狙いを発揮できる展開となります。

【変化C1図は6手目△4四角まで】
この手に▲9八飛だと?

上記 変化C1図から▲9八飛(下記 変化D図)と指すとどうなるのでしょうか?

【変化D1図は7手目▲9八飛まで】
飛車を逃げる手が普通だが?

上記 変化D1図*から、△7二銀* ▲6八銀 △6四歩* ▲7七銀 △6三銀* ▲4八玉 △1四歩*(下記 変化D2図)と進み。

【変化D2図は14手目△1四歩まで】
ここで▲1六歩と受けなければ?

上記 変化D2図*で端を受けずに▲3八玉*△1五歩*と突き、先手が▲2八玉*なら△3三桂 ▲3八銀 △1二飛*~△2五桂で端を攻めていきます。

なので上記 変化D2図*から▲3八玉 △1五歩*と進めた時に、
先手は指す手が難しく▲5八金左*から2八へ玉を囲わずにゆっくり駒組みを進める事になります。
それなら後手も△5四歩*と一手待ち
以下▲6六歩*△4二玉*△2二銀*△2四歩*△2三銀*△3二玉*△4二金*△6二飛*△3三桂*△7二金*△6一飛*(下記 変化D参考図)から、地下鉄飛車のような将棋にして一局。

【変化D参考図は38手目△6一飛まで】
互角だが、後手がやや動きやすい。

上記 変化D参考図から▲4五歩 △5三角 ▲3六歩*と進んで、
駒組みが終わった後
△7四歩から一歩持つ権利*があるので、後手の方がやや動きやすい将棋となります。
(とは言え、ここに至るまでに変化がありますので構想の一例として頭に入れておく程度にしてください。)

 


 


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下記変化D2図再掲載して、
後手の14手目△1四歩▲1六歩と受ける例を紹介します。

【再掲載 変化D2図は14手目△1四歩まで】
よってここで▲1六歩と受けるが…。

なので上記 再掲載 変化D2図*から先手は▲1六歩*と受け、以下△3二銀* ▲3八玉 △3三銀* ▲5八金左* △2四銀* ▲2八銀 △3三桂* ▲4六歩 △1五歩* ▲同歩 △同香* ▲1七歩 △2五銀* ▲4七金 △1二飛*(下記 変化D結果図)が一例となります。

【変化D結果図は30手目△1二飛まで】
怒涛の端攻め。後手ペース。

先手は▲9八飛型なので、後手の左辺を攻める手が指せていません。

なので後手だけ一方的に先手玉を攻めることができ、
しかも後手は△4四角型なので先手の1七地点を端棒銀の攻めで狙いやすくなっています。

よって、この上記 変化D結果図も後手が攻めの主導権を握った将棋となります。

「△4四角型を作り、先手の飛車を端へ追いやっている間に1筋を最速で狙う。」
これがGAVA流△4四角戦法の思想なのでした。

(この戦法は『将棋・B級戦法の達人 (マイナビ将棋文庫)』《クリックで商品紹介欄へ移動する。》P39~P50「右四間端棒銀戦法」*が元になっており、端攻めの変化はこちらの書籍で解説されていますので、興味がある方は購入してご覧ください。)

 

★「新鏡の左早繰り銀」▲同飛に△4四角のポイント2

△4四角▲9八飛には△4四角型を生かす「鏡の左端棒銀!」


 


┗「▲8八同飛に△4四角 ▲9八飛の変化」を棋譜再生

今回解説した変化を動かして再生できます。

 


△GAVA流「新鏡の左早繰り銀」角交換▲8八同飛に△4四角 まとめ


【再掲載 変化C1図は6手目△4四角まで】
GAVA流 対石田流△4四角戦法。


・GAVA流「新鏡の左早繰り銀」角交換▲8八同飛に△4四角 まとめ

1:△4四角7七角△同角成 ▲同桂とさせ、先手の薄い7五地点を飛角銀で狙う(下図参照。)


  【変化C結果図は22手目△4二銀まで】  
   飛角銀で7五を狙う事を考える。   

・ポイント1:『▲7七角の倒し方』の解説へ移動。


2:△4四角▲9八飛には△4四角型を生かす「鏡の左端棒銀!」(下図参照。)


  【変化D結果図は30手目△2二飛まで】  
  今度は左棒銀の攻め!恐ろしい…。   

・ポイント2:『鏡の左端棒銀!』の解説へ移動。


以上が、早石田流 対角交換 5手目▲同飛に対するGAVA流オリジナル戦法の一例でした。

途中で先手から変化する手はありますが、基本的な方針は理解できたはずです。

2つの手順から気に入った方を自分で指して研究し、
皆さんで自分だけの定跡を作り出しましょう。

 


 

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