【第1回 誰も知らないマイナー戦法】平成3年に現れた伝説の囲い ▲7八金型「天守閣囲い」Part4 囲いの発展形編1【三枚の囲い方】

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◆【第1回 誰も知らないマイナー戦法】平成3年に現れた伝説の囲い ▲7八金型「天守閣囲い」Part4 囲いの発展形編1【三枚の囲い方】

前回は『左美濃伝説』(クリックでPart1の紹介記事へ移動。)で紹介された「▲7八金型天守閣囲い」の終盤の必須手筋を紹介しました。


関連記事

これで下段飛車殺しの▲7九金打(クリックでPart3の記事へ移動。)や、一局に一回だけ使える「天守閣の小部屋」(クリックでPart3の記事へ移動。)(下記 天守閣の小部屋図)などの終盤で使える必須手筋が身に付いたはずです。

【天守閣の小部屋図は▲9七玉まで】
一局に一度だけ使える終盤の必須手筋。

Part2(クリックでPart2の記事へ移動。)Part3(クリックでPart3の記事へ移動。)では実戦を題材に天守閣囲いの組み方・中終盤の手筋についてお話しました。
これで「▲7八金型天守閣囲い」を実戦投入する事ができるようになったのですが、もう一つ大事な知識が抜けています。

それは「▲7八金型天守閣囲い」で持久戦になった際、どのように囲いを発展させるのか?
囲いの発展方法を知らないと、相手が急戦を封じる構えをしてきた時、有効な手待ちができずマイナスの手を指してしまう恐れがあります。

それだけでなく、さらに他の囲いへの発展方法を知っていれば「もっと堅い囲い・攻撃力のある囲いに発展させて仕掛ける。」といった攻めの選択肢も増えます。

今回のPart4では「▲7八金型天守閣囲い」の発展形を全て紹介します。

 

さらに囲いの能力を理解してもらうため、囲いのレーダーチャートも用意しました。
天守閣+▲7八金型という形では、今まで聞いた事もないような全く新しい&珍しいマイナー囲いが大量に登場します。

ではさっそく見ていきましょう。

 

 


◆基本となる「▲7八金型天守閣囲い」

まずは発展の基本となる「▲7八金型天守閣囲い」(▲7八金型天守閣囲い図)。

【▲7八金型天守閣囲い図】
発展の基本となる形。

(*の付いた青色の文字*を押すと解説が表示されます。)

急戦を仕掛けるには、この瞬間が一番隙がなく手数も短く理想的なタイミング。
この「▲7八金型天守閣囲い」は組む手数が早いので、相手の△8四歩*の玉頭の歩突きが間に合わないのも、この囲いが堅い大きなポイントです。

今回は上記の「▲7八金型天守閣囲い」を基本ベースに、囲いの発展形を紹介します。

 

 


◇「▲7八金型天守閣囲い」レーダーチャート

「▲7八金型天守閣囲い」を9段階のレーダーチャートで分析してみました。

*▲7八金型天守閣囲い*

【▲7八金型天守閣囲い】
この基本形の能力はいかに?

「▲7八金型天守閣囲い」レーダーチャート分析

の堅さ():玉頭がかなり弱いのですが、相手の玉頭攻めの準備(△8四歩*)が整う前に仕掛けるので、上部の弱点を仕掛けの早さで補っています。

横の堅さ():通常の「▲7八銀型天守閣美濃」*ほど堅くはありませんが舟囲い*よりは堅い。 一直線の攻め合いなら振り飛車の美濃囲いより堅い時があります。

玉の広さ():▲8七玉の天守閣形なので、玉の広さはかなりのもの。 下段から遠いのも大きくと金攻めには相当な強さを発揮します。(Part1参照。)

囲いの攻撃力():左桂を跳ねていないので囲い自体の攻撃力は少ない。 ただし▲8七玉型▲9五歩と端攻めをしても反動が少ない(Part8で解説予定。)ので、積極的に▲9五歩からの端攻めが狙える。 さらに▲8六歩型が相手玉の上部の逃げ道を封じている*のも大きい。

完成の早さ():舟囲いから2手で完成するので、完成の早さは他の急戦クラスの囲いと同等で早い。

 

総評:上部の攻めには弱いが、横からの攻めには下段から遠く玉が広い事もあり、振り飛車の美濃囲いと同等クラスの堅さを誇る。 素早く組み上がり、横に強い急戦用の囲い。


 


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◆「▲7八金型天守閣囲い」からの発展形1「▲6六角・▲7七桂型」

次に▲7八金型天守閣囲い図から▲6六角~▲7七桂(天守閣囲い端攻め狙い型)と2手進めた形が第一の発展形。

【天守閣囲い▲6六角・▲7七桂発展図】
▲6六角~▲7七桂の2手で完成。

 


動く図で紹介した所で「天守閣囲い▲6六角・▲7七桂型」完成図を掲載。

【天守閣囲い▲6六角・▲7七桂型完成図】
端攻めを狙った攻撃的な囲い。

相手が振り飛車穴熊のような端に弱い囲いに組んできたら、▲6六角~▲7七桂として9筋を狙う発展形もあります。
上記の「▲7八金型天守閣囲い」の囲いの攻撃力欄で少し触れましたが、▲8七玉型▲9五歩の端攻めの反動が少ない(Part8で解説予定。)のでそれを生かした攻撃力を上げた発展形と言えます。

ただし▲7七桂と跳ねてしまうと、飛車を持たれた時に△8九飛(飛車打ち図)と開いた8九地点に飛車を打ち込まれて、すぐに囲いに手がつくデメリットも生じます。

【飛車打ち図は△8九飛まで】
桂を跳ねるとこの飛車打ちがある。

この△8九飛は、「▲7八金型天守閣囲い」のどの発展形でも▲7七桂と跳ねてしまうと生じる筋です。
なので「▲7八金型天守閣囲い」▲7七桂と跳ねる場合は、後に▲8八銀*と上がって8九地点の隙をケアしておきましょう。
囲いに隙ができるのが嫌なら、そもそも▲7七桂と跳ねずに他の囲いに進展させるというのも有効な手段です。

よってこの▲7七桂型に組む場合は、相手に飛車を渡さない、例えば9筋の端攻めを狙うような将棋の時に組み上げましょう。(次の「天守閣地下鉄飛車囲い」で解説。)

 

 


◇「▲6六角・▲7七桂型天守閣囲い」レーダーチャート

「▲6六角・▲7七桂型天守閣囲い」を9段階のレーダーチャートで分析してみました。

*▲6六角・▲7七桂型天守閣囲い*

【天守閣囲い▲6六角・▲7七桂型】
▲6六角~▲7七桂と跳ねた発展形。

「▲6六角・▲7七桂型天守閣囲い」レーダーチャート分析

の堅さ():▲7七桂を跳ねて▲6六角型なので、相手も上部の歩を伸ばしにくくはなっている。 それでも△8五歩から攻められるとすぐ手がつく。

横の堅さ():▲7七桂と跳ねてしまったため、8九地点に隙ができた。 下段飛車や横の攻めに弱くなっている。

玉の広さ():7七に桂を跳ねたため、将来▲7七玉と逃げられない。 広さは通常形より落ちる。

囲いの攻撃力():▲7七桂・▲6六角型の端への攻撃力はかなりのもの。 この形に組んだら絶対に▲9五歩の端攻め*を狙おう。

完成の早さ():基本の「▲7八金型天守閣囲い」から2手かかるので、舟囲いから合計4手で完成。

 

総評:端攻めを狙うかわりに、8九地点に弱点を作ってしまう囲い。 端への攻撃力はなかなかなので対穴熊戦で急戦を狙う時に有効。* ここからさらに「天守閣地下鉄飛車囲い」へ発展する。(下記で紹介。)


 


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◆「▲6六角・▲7七桂型」からの発展形「天守閣地下鉄飛車囲い」

上記の「▲6六角・▲7七桂型」から▲8八銀~▲5八金(右金は二段目に上げればどこでも良い。)~▲9八香~▲9九香(天守閣地下鉄飛車発展図)と地下鉄飛車に組んで▲9五歩からの端攻めを狙い、上記の「8九に隙ができる」弱点も補った発展形。

【天守閣地下鉄飛車囲い発展図】
超持久戦の形で出てくる端攻め狙いの陣形。

 


動く図で紹介した所で「天守閣地下鉄飛車囲い」完成図を掲載。

【天守閣地下鉄飛車囲い完成図】
対穴熊戦で登場する最終進化形。

▲6六角・▲7七桂・▲9八香・▲9九飛と四枚の駒が9筋を狙った強力な形。
基本的に「天守閣囲い」は急戦用の囲いですが、対振り飛車穴熊相手に仕掛けが狙えなかった時に登場する「超持久戦用」の囲い*です。
手数はかかりますが「仕掛けを封じて振り飛車穴熊に組めば何とかなる。」と思っている相手に有効です。

右金の位置は今回は▲5八金型ですが、角交換対策の▲4八金型*や、2筋方面をキッチリ受ける▲3八金型*にするか、状況によって使い分けるのが指しこなす地味なコツです。

 

※ちなみにこの「天守閣地下鉄飛車囲い」は、実はマイナー囲い「チョコレート囲い(屋根裏矢倉)」の隠れた発展形なのですが、今回は天守閣囲いの発展形の1つとして紹介したため「天守閣地下鉄飛車囲い」と紹介しました。
「チョコレート囲い(屋根裏矢倉)」の紹介もいずれする予定なのでお楽しみに!

 


◆「チョコレート囲い」を紹介しているPart7はこちら。(「チョコレート囲い」での攻め方や囲いの特性を詳しい解説があります。)

関連記事:「チョコレート囲い」での攻め方・囲いの特性

 

 


◇「天守閣地下鉄飛車囲い」レーダーチャート

天守閣地下鉄飛車囲いを9段階のレーダーチャートで分析してみました。

*天守閣地下鉄飛車囲い*

【天守閣地下鉄飛車囲い】
下段飛車の効果で堅さはかなりのもの。

「天守閣地下鉄飛車囲い」レーダーチャート分析

の堅さ():次に▲9五歩と仕掛ける気満々の形なので、絶対に9筋・8筋に隙ができる。 さらに▲8八銀型のせいで玉を▲8八玉と引いて受けられないので玉頭攻めに弱い。

横の堅さ():飛車が下段に居る&右金を▲5八金と使えるので横には堅く遠くなっている。

玉の広さ():▲8八銀型のせいで、▲8八玉と引く事ができない&▲9八香型▲9八玉の逃げ道を消している。 そのため玉が絶対に後退できない。 ただし▲7九金*▲6八金*▲7八玉*と逃げる手を作れれば広くなる。

囲いの攻撃力():▲6六角・▲7七桂・▲9八香・▲9九飛の攻撃陣は相当な破壊力。

完成の早さ():▲9九飛まで飛車を持ってくるまでの手数が長すぎる。

 

総評:端攻め突破狙いの形。 銀冠でも同じ狙いの形が出るが、▲8七玉と上部に一路近い分、こちらは9筋を突破した後に9・8筋に入玉する含みがあったりする。 高い攻撃力を生かし、一発KOと入玉狙いの攻防一体の構え。 ただし玉が狭いので端攻め反動が恐ろしく強いのが難点。

基本的に急戦狙いの天守閣囲いでは登場が少ない形ですが、振り飛車側の巧みな序盤術で手数の長い持久戦に持ち込まれた時の非常手段として用意しておきましょう。


 


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◆「▲7八金型天守閣囲い」からの発展形2「天守閣左金美濃囲い」

基本となる「▲7八金型天守閣囲い」から、▲6八銀~▲5九金(天守閣左金美濃囲い発展図)と寄った形が▲8七玉型金美濃囲いを組み合わせた囲い「天守閣左金美濃囲い」です。

【天守閣左金美濃囲い発展図】
▲6八銀~▲5九金の2手で完成。

 


動く図で紹介した所で「天守閣左金美濃囲い」完成図を掲載。

【天守閣左金美濃囲い完成図】
▲5九金型が6九地点の隙を消している。

▲6八銀~▲5九金とする事で、6九地点の隙を消して金銀を繋いで連結を良くした「持久戦用」の囲い。

通常の金美濃囲いで弱点だった二段飛車*横からの攻めの遠さ*はなかなかのもの。
仕掛けを見送って持久戦になった際、この形に組んで玉を固めてから仕掛けを狙うという方針もありそうです。
横からの遠さはかなりのものなので、飛車交換を狙って優位を築く大駒交換狙いの囲いです。

ただし通常の「▲7八銀型天守閣美濃囲い」より1手多く組むのにかかる割に、堅さは同等かそれ以下なのでわざわざ最初から「天守閣左金美濃囲い」を狙う事は少ないでしょう。
あと▲8九桂が浮き駒なので、▲5九金がいなくなった後に△8九飛成と入られる手*があるのでそこに注意。(▲7九金*で受かるが、▲8八角がいないと即王手になる。*この囲いを使いこなすなら、終盤で馬ができた後に▲8八馬*と引き付けるか▲7九金(天守閣elmo囲い)*と引いて下段飛車を予防する事。)

 

 


◇「天守閣左金美濃囲い」レーダーチャート

天守閣左金美濃囲いを9段階のレーダーチャートで分析してみました。

*天守閣左金美濃囲い*

【天守閣左金美濃囲い】
横に遠く堅い囲い。

「天守閣左金美濃囲い」レーダーチャート分析

の堅さ():上部へは何も駒を送り込んでいないので「▲7八金型天守閣囲い」から進歩なし。 2手かかったため、相手の△8四歩*の玉頭攻め狙いの歩突きが間に合っている可能性が高いので、終盤の玉頭攻めに注意。

横の堅さ():金銀の連結が良く、6九地点の隙がないので横の攻めに強いくなっている。 ▲7八金が8七・8八地点に利いている*のも大きく安定感がある。 ただし▲8九桂が浮き駒*なので油断しないように。 後手から△8五歩の玉頭攻めの心配がなく、もう一手待てるなら▲7九金と締まって「天守閣elmo(エルモ)囲い」(下記で紹介。)を目指した方が良い。

玉の広さ():▲8八角が動いた後、▲8八玉*▲7九玉*と逃げる手が生じているので、玉は結構広い。

囲いの攻撃力():相手陣への攻撃力は「▲7八金型天守閣囲い」と全く変わっていない。

完成の早さ():「▲7八金型天守閣囲い」から2手進んだ形。 通常の「▲7八銀型天守閣美濃」*より組むのに1手多くかかるのが気になる。

 

総評:「▲7八金型天守閣囲い」から横への堅さがパワーアップした発展形。 8八地点に金が利いているのも大きく、粘り強さもある。 ただし▲8九桂が浮き駒なので、あと一手▲7九金と引いて「天守閣elmo(エルモ)囲い」(下記で紹介。)に発展させた方が良い。

「▲7八金型天守閣囲い」に組んだ後、2手先に相手陣に隙ができそうならこの囲いに組んで仕掛けを狙うのが使いこなすコツです。


 


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◆「天守閣左金美濃囲い」からの発展形「天守閣elmo(エルモ)囲い」

「天守閣左金美濃囲い」の弱点である▲8九桂が浮き駒を解消して▲7九金(天守閣elmo囲い発展図)と引いた形が、さらなる発展形「天守閣elmo(エルモ)囲い」です。

【天守閣elmo囲い発展図】
▲7九金と引いた形が広く粘りのある形に。

 


動く図で紹介した所で「天守閣elmo(エルモ)囲い」完成図を掲載。

【天守閣elmo(エルモ)囲い完成図】
手数はかかるが広く堅い贅沢な囲い。

「天守閣金美濃囲い」の弱点である、▲8九桂が浮き駒というのを解消した形。
横に対する堅さは「▲7八銀型天守閣美濃囲い」と同等クラスの堅さを誇ります。

▲7九金と引いた事により、▲6六角~▲7七桂と跳ねても△8九飛と打たれなくなったのが大きな主張です。
さらなる発展形が見込めるのも大きいのですが、elmo囲いの堅さが加わった事と、elmo囲いの弱点である「▲7六歩を取られると崩されやすい。」という弱点を▲8七玉型で消した囲いでもあります。

elmo囲い経緯でこの囲いを狙う事は少ないと思いますが、天守閣囲い経緯でなら組みたい形の1つなので狙ってみると良いでしょう。
ただし▲7九金と引いたため8七地点に玉以外の駒が利いておらず、△8五歩からの玉頭攻めに信じられないほど弱く、玉頭攻めに致命的な爆弾を抱えた囲いでもあります。(下記で詳しく解説。)

 

 


◇「天守閣elmo(エルモ)囲い」レーダーチャート

天守閣elmo(エルモ)囲いを9段階のレーダーチャートで分析してみました。

*天守閣elmo(エルモ)囲い

【天守閣elmo(エルモ)囲い】
天守閣囲いから狙う1つの最終形。

「天守閣elmo(エルモ)囲い」レーダーチャート分析

の堅さ():▲7九金と引いたため、8七地点に利きがなくなっているので玉頭攻めを食らうと崩されやすい。* さらに完成までに手数がかかっているので、後手の△8四歩突きが高い確率で間に合っているため終盤の玉頭攻めは必至。 だがelmo囲いの弱点である7六の歩を取られる事はない*のがelmo囲いとの微妙な違い。

横の堅さ():金銀の連結が良く、横からの攻めにかなり強い。 通常の「▲7八銀型天守閣美濃」*クラスの堅さ。 ▲7九金型の効果で8九・8八地点に隙がないので▲7七桂*と跳ねる事ができる。 ちょっとした受け方のコツだが、▲5九金が交換になった時に▲6九金打*と打って受けると下段金の浮き駒を解消して横にさらに堅くなる。*

玉の広さ():▲7八玉*と逃げる手が増えたので、さらに玉が広くなっている。

囲いの攻撃力():ここから▲7七桂~▲6五桂*と跳ねても隙がないので、桂を跳ねて攻撃力を増す事が可能。

完成の早さ():最初の最初の舟囲いから6手もの手数*がかかっているため完成が遅い囲い。(6手も使えば「▲7八銀型天守閣美濃」なら端玉銀冠直前まで組める。*) 一応 舟囲い→elmo囲い経緯なら▲7八金を▲7九金と引く手がないので1手早く完成する。*

 

総評:「▲7八金型天守閣囲い」から横に出来る限り堅くした囲い。 ただし玉頭攻めに対し脆くなってており、さらに組むまでに手数がかかるので後手に△8四歩と突かれ終盤の玉頭攻めが必至の形。 elmo囲い急戦から目指すと、かえって玉頭攻めの弱点を増やす可能性のある囲い。 序盤早々にこの囲いに組むと、後手の△8四歩*突きが間に合ってしまうので、終盤に△8五歩*△8六歩*△8七銀*と攻められる事が確実。 「天守閣金美濃囲い」の形から仕掛け*△8四歩が間に合わない戦いの最中に▲7九金*と引いて固めるのがこの囲いに組むコツ。 振り飛車に巧く急戦を仕掛け△8四歩と突かせなければポテンシャルを発揮できる、使い手の腕が問われる囲い。

 


まだまだ紹介したい発展形が沢山あるのですが、記事が長くなってきたので次回の記事へ持ち越します。

角交換型であのマイナー囲いが登場!? マイナーと思ったらもう1つの最終形「米長端玉銀冠」にまで組む手順があり、意外と侮れない本格派の伝説の囲いを君は使いこなせるか?

 

 


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◆次回の記事(Part5)


次回の記事

 

 


▽関連商品


・左美濃伝説 (秘法 (巻之2)) 【定価:1,000円】

*左美濃伝説 (秘法 (巻之2))* 定価:1,000円
週刊将棋 (編集) 1991年8月15日発売。 「振り飛車相手に飛車交換を挑め、仕掛けの権利を持っている戦法」はないのか? あまりにムシが良すぎる話だが、天守閣美濃囲いと▲4六銀右急戦を組み合わせるとそれが現実となる。 本書は昭和後期~平成初期に大流行した「左美濃▲4六銀戦法」にのみ絞った定跡書。 当時はまだ藤井システムが登場していない時代なので振り飛車の形は△8二玉型に限定されていますが、△8二玉型に絞った研究量は相当なもの。  今回紹介した「天守閣囲い」はP86の「変則左美濃超急戦パートⅡ」で紹介されており、メジャーな天守閣美濃からマニアックな天守閣囲いまで書いてある、正に伝説の左美濃本だ。

 

 


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